約 5,261,258 件
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/497.html
ウルトラマン Fighting Evolution 【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょん】 ジャンル 対戦格闘 対応機種 プレイステーション 発売元 バンプレスト 開発元 メトロ 発売日 1998年2月19日 定価 7,140円 判定 なし ウルトラマンゲーム・リンク 概要 登場キャラクター システム 評価点 問題点 賛否両論点 総評 その後の展開 余談 概要 特撮番組『ウルトラマン』シリーズのキャラクターが登場する初の3D格闘ゲーム。後に高い再現度と良質なゲーム性でファンを魅了するFighting Evolutionシリーズの記念すべき第一作だが、最初は実験作のような出来であった。 登場キャラクター デフォルトで使用可能 ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンタロウ、バルタン星人、ダダ、エレキング、メトロン星人、キングジョー 隠しキャラ ゴモラ、ゼットン、エースキラー、マグマ星人 システム 『バーチャファイター』、『鉄拳』等の一般的な3D対戦格闘ゲームをベースにしている。 △ボタンでパンチ、○ボタンでキック、□ボタンでガード、×ボタンで軸移動と攻撃はボタン操作が中心。上中下段の概念、小ジャンプ、大ジャンプ、しゃがんでいると投げられない等の要素もある。ただし浮かせ、よろけはない。 ボタンの組み合わせで様々な攻撃ができ、複数のコンボを出す事が出来る。 ウルトラマンでお馴染みのスペシウム光線などの光線技はパンチ+キック+ガードの同時押し。 命中すると体力の半分以上を持っていけるまさに必殺技に相応しい威力である。 勝負が決定するラウンドで相手のライフを0に近い状態にすると相手が「GROGGY状態」になり、必殺技などでとどめを刺せるようになる。『モータルコンバット』のフェイタリティに近いシステムだが、特に特殊な演出はない。 後の作品で高く評価される「ふらふらゲージ」の元になったと言えるシステムである。 評価点 3DCGによるビジュアルの一新 ウルトラシリーズのゲームとしては初のフルポリゴン導入によって、ドットでは表現しきれなかった番組中の独特な質感が表現されている。 背景にあまりポリゴンを裂いていないため、当時としては比較的美麗なCGを実現している。 ウルトラマンゲームとしての魅力 キャラクターの動きは実際に円谷プロ監修のもとスーツアクターからモーションキャプチャーしており、かなりリアルな動きを実現している。 格ゲーとしては全体的にモーションが大きく重い。一見「もっさり」と形容しそうなただの欠点のようだが、この仕様がウルトラマンらしい重厚な動きによる格闘を再現しており、巨大な者同士の戦いのリアルさを良く演出している。 このリアルな挙動の重さは後のシリーズ作品にも脈々と受け継がれており、本シリーズの大きな特色のひとつ。ただし格闘ゲームのシステムと相性が良くないのは事実であり、一作目である本作ではそれが顕著に表れている(詳しくは後述)。後のシリーズはこの大きな良点と格闘ゲームとしての魅力の両立に試行錯誤していく事となる。 登場キャラクターごとに固有のステージが存在し、各作品のOPや劇伴がテーマ曲として流れる。音楽もゲーム用にアレンジされたものでまずまずの完成度。 特にメトロン星人のステージは『セブン』の中でも人気の高い挿入歌「ULTRA SEVEN」が採用されており、シリーズ中で今作でしか聴けない。 効果音やボイスは原作と同じものを使用。ウルトラマンは残り体力が少なくなるとカラータイマーが点滅するという再現もされている。 問題点 格ゲーとしては微妙な出来。 前述の通り一般的な対戦格闘ゲームを踏襲しているが、実際のところウルトラマンの原作再現という要素にさっぱり噛み合っていない。技のバリエーションが乏しい上、ガード、ダッシュの各行動の硬直も長く、キーレスポンスも良くない。 その上ウルトラマンたちの技は基本的に大振りでスローのため、コンボの工夫が出来ない。結局、システムは対戦格闘ゲームに近いがそのようには戦えず、通常技の連発と投げでチマチマと戦う事になる。 必殺技の仕様が酷い。 必殺の光線技は各キャラ一つしか持っておらず、事実上の死に技。発動までかなり隙が大きい上にほとんどが直線上に発動する技のため、通常攻撃で相手を「ピヨピヨ状態」にしないと軸移動で余裕で避けられてしまう。その上ガードされても削りダメージを与えられない。対人戦、対COM戦共に使えば窮地に陥る可能性が高い。 飛び道具を使えないゴモラは必殺技自体実装されていない。この頃は超振動波(*1)の設定がなかったので仕方ないがなぜプレイアブルに採用したのか疑問である。 ウルトラマンの代名詞である光線技がこんな扱いでは台無しであり、格ゲー以前にウルトラマンのゲームとしての面白さも著しく削がれている。 前述したGROGGY状態でのフィニッシュが「必殺技でトドメをさす」原作要素の再現といえなくもないが、特別な演出があるわけでもないのでかなり微妙である。 バトルモードでは敵の登場する順番は決まっている。後に登場する敵ほど強くなるため、初期の敵に配置されているバルタン星人などは常に弱く設定されている。つまりCOM操作の強いバルタンとは戦えない。 COMの反応がやたら良く、難易度が比較的高い。EASY以上で間合いギリギリの攻撃を受けるなんてよくあること。特に挙動の素早いダダやメトロン星人は驚異的な強さを誇る。 ただ難易度は段階が多く、クリアできないほどではない。 試合時間を30秒にし、開幕に一発当てて逃げ回るという方法が一番クリアしやすい。やはりチマチマした戦法だが。 ストーリーモードや固有のエンディングが存在しない。このキャラ数ではストーリーの作りようがなかったのかもしれないが…。 登場キャラのチョイスが謎。ラスボスにゼットンを選んだのは極めて妥当と言えるが、タロウがいるのにその敵怪獣は1匹もおらず(*2)、逆にエースキラーとマグマ星人は主役を差し置いて出演している(*3)。 特に、マグマ星人は戦闘用BGMとして前期主題歌「ウルトラマンレオ」が収録されている。主役出てないのに。 一見第1期~2期ウルトラシリーズから選抜されたように見えるが、『帰ってきたウルトラマン』からは敵味方含め1体も出演していないとあからさまに冷遇されている。 その割になぜかキャラクター選択時のBGMには同作品のMATのテーマ(所謂ワンダバ)が採用されている。 今作での冷遇の反動なのか、次作以降のジャックは高性能のキック技を多数持つ強キャラに仕上がっている。 賛否両論点 原作の描写を無視したモーションの数々。 動きがリアルであると上記で書いたが、格闘のモーションについては逆に再現度が低い。全体的にゲーム向きの派手な挙動が多く、原作のウルトラマンや怪獣のイメージにそぐわないものが多いのである。 膝蹴りを繰り出すゴモラやサマーソルトキックを決めるダダ、ハイキックを連発するゼットンなど、単純に一般的な格ゲーの動きを安易に落とし込んだようなキャラが特に目につく。 その中でもキングジョーは鈍重なロボットらしい動きが印象的な怪獣だったが(*4)、今作では軽やかなステップで宙返りやターンをこなし、パンチや回し蹴りを繰り出すという従来のイメージと全く異なる仕様になっている(*5)。 勝利ポーズでセブンがアイスラッガーを刀のようにブンブン振り回して頭に納めたり、戦闘前のモーションで三人とも必ず手招きの挑発を挟むなど、ウルトラマンにも随所におかしな挙動が見られる(*6)。 しかし、原作では肉弾戦のイメージが薄い怪獣の個性付けにもなっており、ダイナミックで個性的な動きがゲーム独自の魅力を引き出しているとも言えるため一概に問題とは言い難い。実際、バルタン星人やダダは原作準拠のモーションが増えた次作以降も本作オリジナルのモーションが基準になっている。原作無視と取るか、あくまでゲームだからと割り切るかはプレイヤー次第。 評価点に書いた通りステージはポリゴンではなく、3D格ゲーによくある正方形の更地のフィールドに書き割りの背景をくっつけたもの。 キャラクターCGの犠牲になったとはいえ、どうしても貧相で違和感のある外見になってしまっている。キングジョーのステージである神戸港はまるで用水路のような見た目である。 従来のウルトラマンゲームは背景の作り込みでウルトラマンの巨大なスケールを再現した作品が多かったが、今作ではオミットされているためいまいちスケール感を感じにくい。 セブンのステージが雪山だったりマグマ星人のステージが名前通りのマグマ地帯だったり、原作のキャラ設定を考えると首を傾げるチョイスも見られる(*7)。 総評 本格対戦格闘ゲームのシステムをベースに置いてしまったのが、そもそもの間違い。対戦格闘ゲームとしても格闘アクションゲームとしても、中途半端な出来となってしまった。 動きの重さや硬直のため、対戦格闘ゲームのような戦いはできない。かと言ってアクションゲームとしてもストーリーモードがない点や、ウルトラマンや怪獣の派手な必殺技が死に技と化しているなど、こちらも面白味がない。 ただ、酷く不快なゲームというほど出来は悪くないのが救い。大味ながらもなんとか遊べる。 あえて本作の意義を考えるなら、一般的な対戦格闘ゲームのシステムと、ウルトラマンは相性が悪いと明らかになった点だろうか。 本作で出た評価点、問題点、賛否両論点は後の作品にも課題として受け継がれており、ナンバーを重ねるごとに「ウルトラマンゲームとしての魅力」と「格闘ゲームとしての魅力」を両立させるよう改良されている。後の良作に繋がる事を考えれば、本作の存在意義は小さくなかったといえる。 その後の展開 4年後の2002年。シリーズ第2作『ウルトラマン Fighting Evolution 2』が発売。 登場キャラに関しては、初代~レオの各番組の主役と対になる有名怪獣は揃ったが、本作に出ていたエレキングとメトロン星人はリストラされた。 前者は『Rebirth』で復活するが、後者は本作のみの登場に終わっておりゲーム作品の再登場は『大怪獣バトル』まで持ち越しとなった。 余談 時間切れで敗北した際、各キャラがリアクションを取るが、全員妙に人間臭い動きをする。 ウルトラマン達は地面をバンバン叩いて悔しがり、キングジョーはその場でバッタリ倒れ込み、ゼットンは地団駄を踏む。中々見られない光景なので一見の価値あり。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6392.html
Mortal Kombat 2 【もーたるこんばっと つー】 ジャンル 対戦格闘アクション 対応機種 アーケード 発売・開発元 ミッドウェイゲームス 稼働開始日 1993年 判定 良作 ポイント 究極神拳のバリエーションが増えたフレンドシップとベイバリティが登場 Mortal Kombatシリーズリンク 概要 ストーリー システム 登場キャラクター 評価点 問題点 総評 移植版 概要 ミッドウェイゲームスが開発した実写取り込みの格闘ゲーム『Mortal Kombat』シリーズの二作目に当たる作品。 前作から使用キャラクターが増え、それに伴い究極神拳のバリエーションも増加。モータリアン(*1)を増やしていった。 ストーリー 少林寺の破戒僧にして妖術師である老人シャン・ツンが開いた殺戮の宴。 シャン・ツンの目的は魔神シャオ・カーンに何人もの格闘家達の魂を捧げ、更なる力を得る事であった。 しかしとある戦士の活躍により、その野望は見事なまでに打ち砕かれ、更に右腕的存在であったゴローも倒されてしまう。 この散々たる結果にシャオ・カーンは激怒し、シャン・ツンの魂を奪って怒りを鎮めようとしたが、当のシャン・ツン自体も戦士達に倒されて死亡している為、それすらも出来なかった。 シャオ・カーンは最後のチャンスとしてシャン・ツンに新たに若い肉体と、そして新たなる右腕としてキンタローを与える。 全ての準備が整ったシャン・ツンは、新たなる殺戮の宴を開催するのであった。 システム 究極神拳(FATALITY) シリーズでお馴染み、敗者を残虐な演出でトドメを刺す。 前作では一人につき一種類のみだったが、本作から一人につき二種類(スコーピオン、シャン・ツンの2名のみ三種類)に増えた。 フレンドシップ 本作から新たに追加された演出。相手にトドメを刺さず、友好関係を示す。 ベイバリティ 此方も本作から新たに追加された演出。相手を赤ん坊に変えてしまう。 ステージフェイタリティ 強酸の沼、棘天井の間、橋の上の計三種類のステージでのみ使用可能。相手をふっ飛ばし、それぞれのステージのオブジェクトでトドメを刺す。 登場キャラクター 前作『Mortal Kombat』からの続投組 リュウ・カン 一応シリーズの主人公。前作ではやや地味だったが、本作ではより主人公らしいデザインに変更されている。 相手の顔に連続で蹴りを食らわせる「空打裂傷脚」が今作から追加。今作以降、彼の必殺技として定着していくことに。 竜に変身する能力があることが判明した。 ライデン 雷を操る地球の守護神。本作においては、まだきれいな神様だった頃の彼を拝む事ができる。編笠がトレードマーク。 フレンドシップの演出にて子持ちであることが判明した。 彼を象徴する必殺技である「ミサイル・アタック」が空中でも使用可能になった。 独特な掛け声も新規で収録され、色々な意味でパワーアップしている。 サブ・ゼロ 氷を操る忍者。厳密に言えば彼は前作で登場したサブ・ゼロの弟に当たる人物。兄に比べると善人。 本作のEDにて素顔を見せるが、この時の彼は割とイケメン。しかし後の作品では何故かちょっぴり老けた顔になってしまっている。 後のシリーズの「サブ・ゼロ」は主にこの弟の方を指す名前になっている。 前作で人権保護団体から苦情が殺到した脊髄抜きは今作では使用しない。 スコーピオン ハープーンを武器に戦う黄色い忍者。リュウ・カンを差し置いてサブ・ゼロと共にシリーズの顔として扱われる事も多い、屈指の人気キャラ。前作で殺した筈のサブ・ゼロが復活(先述の通り正体は弟)したので、真相を確かめる為に宴に参加する。 本作ではとある究極神拳を相手に喰らわした後「TOASTY!」と叫ぶ。 ジョニー・ケイジ 米国出身の映画スター。前作から金的攻撃が続投されたが、女性キャラには全く効かないので要注意。 実は特定の究極神拳を発動させた際に追加であるコマンドを入力すると、何故か相手の頭を三個吹っ飛ばす演出になる。(*2) レプタイル(日本版ではリープテイル) トカゲ型の獣人忍者。前作ではCPU専用の乱入キャラクターだったが、本作から使用可能になった。 前作ではスコーピオンのハープーンとサブ・ゼロのフリーズショットの両方を使用していたが、今作から溶解液や相手を空中に浮かせる飛び道具、スライディングと自身の姿を消す技を新たに使って戦うようになった。 究極神拳は頭巾を外しトカゲの素顔を晒した後、舌を伸ばして相手の頭部を食べてしまう。 シャン・ツン 少林寺の破戒僧にして妖術師。前作のラスボスであり、本シリーズにおける「だいたいこいつのせい」その1。 前作では老人だったが、シャオ・カーンから若い肉体を授けられ若返った。 中ボスのキンタローに変身する究極神拳を持っており、これがプレイヤー操作でキンタローを使用できる唯一の手段となっている。 尚、カノウとソニア・ブレイドの二人はシャオ・カーンに囚われているという設定の為、参戦していない。(背景に囚われている様子が映っているのみ) 本作から初登場の、新たなる挑戦者達 クン・ラオ リュウ・カンの戦友。過去にシャン・ツンに殺害された格闘家の名跡を引き継いで先代の雪辱を果たすべく宴に参加。刃付きの帽子を武器に戦う。元ネタはゴールドフィンガーのオットジョブ 究極神拳は相手を頭部から股にかけて帽子で縦方向に真っ二つにするというえげつない物。男性陣タマヒュンものである。 バラカ 飢牙一族の戦士。頭がハゲており口がまるで怪物の如く裂けているのが特徴。元ネタはスタッフが買ってきた吸血鬼ノスフェラトゥのマスクだとか。シャン・ツンの命令でリュウ・カンの所属している寺院を襲撃した。 腕から先鋭な刃物を展開して戦う。刃物だからか攻撃時に飛び散る血の量が他キャラに比べて多い。 キタナ エデニアのお姫様。鉄扇を使用して戦う。シャオ・カーンの元で暗殺者として働いていたが、自身の出生を知りシャオ・カーンに反抗するようになる。リュウ・カンとは恋人同士であり、一応シリーズのヒロインとも言える存在。本場外国ではシリーズの"セッ○スシンボル"とまで呼ばれるようになってしまう… (*3) 相手にキスし、風船の様に膨らませて破裂させるという究極神拳が特徴。 名前の由来としては"狐"と”カタナ”から採られていると言われている。 若々しく美しいルックスを誇るが年齢は 10,000歳以上 である。 ジャックス 米軍所属で"レスラー"の黒人男性。本名はジャクソン・ブリッグス。自身の部下であるソニアを救出しカノウを捕らえるために、軍の反対を押し切りたった一人で参戦した。 地面を殴りつけて地震を起こしたり、相手に連続でボディスラムを食らわせるといったパワフルな技を使う。 彼が使う究極神拳のうちの一つは相手の両腕を生きたまま力任せにぶっこ抜く(*4)という凄まじい技となっている。 案の定、前作でサブ・ゼロが披露した脊髄ぶっこ抜きと同様に、人権保護団体からの苦情が殺到してしまった。(*5) スピンオフ作品である『Mortal Kombat:Special Forces』では若き日のジャックスが主人公として登場している。 後にトレードマークになる鋼鉄製の腕は本作では装備していない。 ミレーナ 表向きはキタナの妹という設定だったが、正体はシャン・ツンが作り出したキタナのクローン。 バラカを始めとした飢牙一族の遺伝子が組み込まれており、無数の牙が生えた口が耳元まで大きく裂けている。2本の釵が武器。 究極神拳はマスクを外して相手を吸いこんで食べてしまうというもの。 キャラクター選択画面では美人だが究極神拳発動時やエンディングでは物凄い形相になっている。 立ちはだかる障害、CPU専用キャラクター スモーク 常に煙を発している灰色の忍者。スコーピオンのハープーンを使う。次回作ではプレイヤーキャラクターとなった、のだが…。 後にカノウ共々ディズニー映画『シュガー・ラッシュ』にゲスト出演を果たす。 ジェイド 緑色のくのいち。飛び道具が一切効かない。 今作のみキタナと同じ鉄扇を使用する。彼女を象徴する武器である棒は『UMK3』から登場した。 ヌーブ・サイボット 前作でスコーピオンに殺害された兄の方のサブ・ゼロが悪霊となって蘇った姿。全身漆黒で、血の色も真っ黒。 隠しキャラのスモーク同様、スコーピオンのハープーンを使う。凍気使えよ。 名前の由来は、本作を含むシリーズの中心人物であるジョン・トビアス(*6)とエド・ブーン(*7)の名前の綴りを逆さ読みしたもの。「Noob Saibot」→「Tobias Boon」で、ネットスラングの「noob」(*8)は関係ない。 キンタロー 中ボス。前作に登場したゴローと同じく、ショカン族の戦士。虎のような姿をしている。別にマサカリは担いでいないし、建設会社に就職したりもしていない。 口から炎を吐いたりする他、踏みつけ攻撃なども行ってくる。 シャオ・カーン 本作のラスボス。人間界征服を目論む征服マニア魔神で、シリーズ作品における「だいたいこいつのせい」その2。 タックル攻撃の他、霊気の槍を飛ばす攻撃を仕掛けてくる。 担当声優のSteve Ritchie氏(*9)は本作から『トリロジー』までアナウンサーも兼任している。(*10) ゲーム内では彼がアナウンスしているという設定であり、彼との最終決戦時は「Round~」とは言わず、「You are Nothing!」(*11)等と挑発してくる。 他の作品で例えれば『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズのマスターハンドと同じポジションである。 評価点 トドメ演出のバリエーションが増えた。 お馴染みの究極神拳に加え、相手に友好関係を示すフレンドシップや赤ん坊に変えてしまうベイバリティが登場したことにより、相手に対してどんな演出を決めるかという選択肢や楽しみも増えた。 フレンドシップの演出 例えばリュウ・カンがディスコダンスを披露したり、ライデンが一人息子(*12)を紹介したり、ジョニー・ケイジが自らのサイン入りブロマイドを画面にアップしたり、シャン・ツンがキャラに似合わない虹を出したり、忍者キャラが自分たちのフィギュアの宣伝をしたり…等々。 ユニークで面白く、また使用キャラの個性や意外な一面を知る事ができる為、キャラクターの掘り下げにも繋がっている。 使用可能なキャラクターが増えた。 前作では使用可能なキャラクターは7人と少なかったが、本作では12人になった事で、やりがいや楽しみも増えてきた。 トッシーおじさん 本作から相手にアッパーカットを喰らわすと、「TOASTY!」の叫び声と共に謎の男性がアップで画面上に出現する。 その正体は紛う事無き本作スタッフの一人で、初代からシリーズ作のサウンド関係を担当している ダン・フォーディン 氏(*13)。以後この演出は実写時代の集大成「トリロジー」まで続く事となる。 相手にアッパーカットを決めた際にこの演出が来ると、爽快感とシュールが入り混じった何とも言えない感情になる事請け合い。何でこんな演出入れたんだろうか。 そして、AC版UMK3では コイン投入時にこのボイスが流れる。 時は流れ、シリーズ9作目である『Mortal Kombat (2011)』にて当演出が復活している。しかも「 わざわざHD画質で撮り直した上にトーストが印刷されたシャツを着て登場する 」というこだわりっぷり。 東洋文化をモチーフにした、奇妙で独特な世界観もパワーアップした。 強酸のプールのステージに何故か存在する仁王像、古代中国の武器を製造する工場を使用したステージ、シーサー像らしき物を確認可能な寺院らしき建物の前を使ったステージ等々。 三作目以降はオリエンタル要素が薄れていき、西洋&SF要素がやや強くなっていった。 問題点 CPUの難易度がやや高い 通常キャラクターはまだ慣れと習熟でなんとかなるレベルではあるが、中ボスのキンタロー、ラスボスのシャオ・カーン、そして乱入キャラクターの三人はパターンを掴まないとまず勝てない。 乱入キャラクター戦ではエキシビション形式となっており、敗北してもゲームオーバー扱いにはならないのがせめてもの救いか。 総評 使用可能なキャラクターやシメの演出が増えたりなど、実写時代のシリーズの中でもクオリティが極めて高い。 多くのCS機種に移植されていることからも、その完成度の高さが窺える。 現在でも「実写時代の作品は『3』よりこっちの方が好き」というモータリアンが見られる程である。 現在ではレトロゲーと化してしまっている本作だが、後付に後付を重ねた結果複雑となった設定がまだ無いこともあって、シリーズ未経験者向けの入門作にはうってつけであろう。 PSP版やPS2版なら比較的プレイ環境も整えやすいので、興味を持ったのであれば本作から『Mortal Kombat』の世界に触れてみては如何だろうか。 移植版 スーパー32X版・メガドライブ版 いずれもロムカートリッジながら、移植の出来栄えは良好。 32X版は色数が増えていることやMD版ではカットされていたボイスや描画表現なども入っていたりと、よりAC版に近くなっている。 ちなみに日本では発売されていないMD用モーションコントローラーユニットである「Activator」に対応という風変りな仕様になっている。 SFC版『モータルコンバットII 究極神拳』 1994年11月11日発売、定価は11,800円(税別)。移植元はSculptured Software、発売元はアクレイムジャパン。 残虐性が売りにもかかわらず、血は緑色、究極神拳の際にモノクロになる等で表現のマイルド化が行われている。 究極神拳のモノクロ化については、「これはこれで生々しさがアップしている」という意見もある。 ちなみに海外版(SNES版)は規制が掛かっておらず、AC版と同様の演出になっている。 ゲーム内の言語(メニュー文字含む)は全て英語のままでローカライズは行われていない。 何故かジョニー・ケイジの1Pカラーと2Pカラーが逆になっている。 SS版・PS版 BGMが貧弱になっている、シャン・ツンがキンタローに変身しない、随所にロードが入る…等、劣化移植となってしまっている部分がある。 ましてやPS版に至ってはMK3よりも後になって発売されるというオチである。販売元が違う為、仕方の無い事かも知れないがこれはセールス的に痛かった。 GB版 容量の都合上仕方ないとはいえ、クン・ラオ、バラカ、ジョニー、ライデンの4名がリストラの憂き目に。更に個別EDもカットされてしまった。後に初代とカップリングされたソフトも発売された。 GG版、SMS版(日本未発売) GB版同様、容量の関係上キャラ数が8人に減っている(リストラされているメンバーもGB版と同じ)。ちなみに個別のEDは「文章が違うだけで同じ背景」という簡易版のようなものになっている。 PSP版 『Midway Arcade Treasures』に収録。『1』と『3』も収録されているため、モータリアンには嬉しいアイテムとなっているが、やはりローディングの多さと移植度(一部のデモの削除やSEの劣化)に難がある。 PS2版、Xbox版 『Midway Arcade Treasures』、並びに3Dアクション『Mortal Kombat Shaolin Monks』に収録。後者はスモークが課す5つのミッションを全てクリアーすると解禁され、遊べる様になる。 ただし、『Midway Arcade Treasures』のに日本版にあたる『ゲーセンUSA』には収録されておらず、原盤と『~Shaolin Monks』は海外版の本体でしか動作しない(*14) 他にもMS-DOS版やAMIGAといったPC向け移植版が海外で発売されている。 PS3/Xbox360/Windows 初代、本作、UMK3の3本が収録されたオムニバス作品である『Mortal Kombat Arcade Kollection』がDL販売されている。PS3/Xbox360版とも日本では販売されていない。 PC版はSteamで販売されているもののいわゆる「おま国」のため日本のSteamストアからは購入不可だが、外部サイトでSteamキーを購入・認証することは可能。但し、日本語OSだとそのままでは起動できないため、起動には一手間要求されてしまうのが難点(*15)。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7134.html
電撃コンストラクション 落ちゲーやろうぜ! 【でんげきこんすとらくしょん おちげーやろうぜ】 ジャンル パズルコンストラクション 対応機種 プレイステーション 発売元 メディアワークス 開発元 データム・ポリスターフューパック 発売日 1998年6月25日 定価 5,800円 判定 なし ポイント 電撃プレイステーションとのタイアップソフト珍しい落ちものパズル制作ツールアニメーションやルールなどを細かく設定できるインターフェイスには若干難あり全体的に『ぷよぷよ』を強く意識している 概要 主な特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 プレイステーション専門誌である『電撃プレイステーション(以下電プレ)』とのタイアップで生まれたソフト。 『ぷよぷよ』に代表される落ちものパズルゲームを制作する事が出来る。 『電プレ』及び電撃ブランドのマスコットキャラクターであるポリタンを始め、作者の岩瀬さとみ氏による描き下ろしキャラクターも多数用意されている。 発売当時は制作ゲームグランプリも開催されており、付録としてCD-ROMが付いて来た『電撃プレイステーションD』にユーザー投稿データが多数収録されていた。 主な特徴 設定出来る内容は非常に細かく、一通りの落ちものパズルのルールを収録しており、それらのクローンゲームを作ることも出来る。 『ぷよぷよ』に代表される「同じ色のブロックを縦横四つ繋げる事で消える」ルールや『コラムス』のような「同じ色のブロックを縦横斜め3つ並べる事で消える」ルールなど、ブロックの組み合わせ数や消える条件、登場するブロックの種類などを決める事が出来る。 「ペアブロック」と呼ばれる対になる2つのブロックを組み合わせる事で消えるルールも存在する。 「フラッシュルール」と呼ばれる『ドクターマリオ』『テトリスフラッシュ』のような点滅するブロックを全て消す事で勝ちになるルールも用意されている。 『対戦ぱずるだま』の「こだま」のように特定のブロック同士を組み合わせて消すと別のブロックに変化する設定もできる。 ブロックの組み合わせパターンである「ピース」の片・両回転の設定や変形パターン数、積んだピースのうち、接地していないブロックが千切れるか、敵COMの思考パターンや妨害、相殺の設定も可能。 またおじゃまブロックも細かく設定可能で、『ぷよぷよ』で上部に表示される蓄積されたおじゃまブロックの数に応じたアイコンや、なかなか消えないかたぷよ、連鎖に組み込むと大量におじゃまブロックが発生する太陽ぷよのような、特殊なおじゃまブロックなんかも作成出来る。 設定の細かさは某漫画内の落ち物パズルを再現しようとする猛者が現れる程である。(*1) フィールドの広さやレイアウトも設定でき、横長や縦長のフィールドを作る事も出来る。 グラフィックも細かく作る事が出来る。 ブロックだけでなくタイトル画面やモード選択画面、背景バックアニメーション、対戦画面上のレイアウト、顔グラフィックなど、画面上のほとんどのものを細かく描くことが出来る。 バックアニメーションは『対戦ぱずるだま』のようにフィールド一杯にアニメーショングラフィックが表示される。 バックアニメーションを表示せず代わりに顔グラフィック(2P対戦の選択画面や、対戦開始前に表示される小さめのグラフィック)を背景の上に表示させる事も出来る。2つを組み合わせることも可能。 色のパレットは1パレット16色×64種もあり、総数は1024色。全て三原色で細かく設定可能。1パレット16色というのは1ブロック(16×16)に使える分であり、ブロック毎に別パレットを使い分けることが可能。やろうと思えばとんでもない色数の絵を描くことも出来る。 モード数は作成したキャラ全員と次々に対戦するCOM戦・2Pの対人戦・いわゆるとことんプレイの1Pモードの3つ。 マウス操作対応。通常のコントローラとの併用も可能で、その場合はマウスを2P端子に挿すことで両方のコントローラを使う事が出来る。マルチタップで1P、2P、マウスの3本挿しにも対応。 ヘルプ搭載。左上にあるヘルプを押した後、知りたい項目をクリックすることで説明文が表示される仕様。 文面は必要最低限の簡易的なものだが、エディット中の全画面に搭載されている。 データセーブによる使用ブロックはグラフィックをサンプルのみで済ませルールのみ保存する「小さい(3ブロック使用)」とグラフィックも全て保存する「大きい(15ブロック)」の二つが選択可能。 他、サンプルゲームのアニメーションデータの吸い出しも可能。 自由に手を加えることが可能だが容量を食うシート上保存と、容量とは別に使えるが一切の書き込みが不可能なシート外の吸い出しが可能。シートをキャラ作成のみに全て使い、ブロックやタイトルはサンプルデータを流用といった、応用が出来る。 評価点 珍しい「落ちものパズル」を題材とした制作ツールソフトである事(*2)。 マニュアルに漫画を多用しており、基本的なことは漫画で学べるため解りやすい。 漫画は当時『電プレ』で連載されていたポリタンとお姉さんのはじめて物語そのもの。 「簡単設定」により、ゲームの基本設定を直感的に作ることが出来る。 サンプルゲームが5つ収録と数が豊富。 内容も変化ブロックやペアブロックなど種類が多く、5つすべてで画面構成やルールが異なった作りになっており、本作で設定できるルールの把握も出来る。 豪華声優が揃っている上に、ボイスデータも一人につき平均164種(一人を除く)もあり豊富。 + 出演声優と役柄 ケダモノ・西原久美子。 ぬいぐるみのような生物の集団。基本ボイスは可愛い女の子のようだが、特殊台詞は感情の無い機械風ボイス。 お姉さん・三石琴乃。 お馴染みのお姉さん。優しく可愛いお姉さん系ボイス。 女子大生・冬馬由美。 スポーティー少女。男勝りな強気な女の子ボイス。 ポリタン・草尾毅。 お馴染みのポリゴンクマ。無邪気な感じの少年系ボイス。 少女・かないみか。 ロリータ系の少女。かない氏が得意とする幼女ボイス。 人妻・天野由梨。 色っぽさのある人妻だが性格は陰湿。成人女性ボイス。 女子高生・水谷優子。 コスプレで性格が豹変する女の子。弱気な性格のものと、熱血系の女の子ボイス。 博士・塩沢兼人。 世界征服を企む天才博士。塩沢氏が得意としたイケメンボイスと変人ボイス。 外人・永島由子。 ナイスバディーな外人のお姉さん。帰国子女のような関西弁のような喋りの変則ボイス。 女教師・萩森侚子。 色気漂う大人の女教師。Sっ気のある成人女性ボイス。 役無し・鈴木沙織。 基本ボイスは無く、一部の特殊台詞のみ。 問題点 メモリーカードの書き込み、読み込み時間がかなり長い。最初は気にならない程度だが、データ量(ドット絵の書き込み量)に比例して長くなる。 解説書ですら自虐ネタ(*3)にしている程。 その代わりゲーム中やエディット中にはロードは無い。上記の長いロードでデータを読み込んだ後は、プレイ開始時に多少読み込む程度。 エディット画面では各項目の操作はマウス操作が前提となっている節があり、通常のコントローラでの操作があまり考慮されていない。 特に通常コントローラーでの操作の場合、カーソルの移動速度が非常にトロい。 オプションでカーソルの速さを変える事が出来るが、最大にしても遅く感じる程。 ここは解説書に書いてある通り、2P端子にマウスを挿すのが推奨される。 また、エディット中の全ての操作がマウス操作しか無いのも、人によってはやりにくいだろう。 アンドゥ機能が手動記憶。普通は一手毎に自動で記憶され、間違ったとき等に一手から数手前まで戻せるというのが基本であるが、本作では基本的に自分で記憶ボタンを押さないと記憶されない(*4)。そのため定期的に押しておく必要があり、忘れると「数時間掛けて描いたグラフィックを間違えて削除→アンドゥを押したら初期の真っ白状態」など、取り返しのつかないことになることも。 好きな状態のまま記憶させて置いておくことも出来るので、これはこれで使いようもある。だがもしものときの救済処置として使うには、常に注意して記憶しておかなければならない。 サンプルグラフィックやSE・ボイスデータは番号が割り振られ、数字ボタンで呼び出してから指定する形式となっており、指定に若干手間がかかる。一覧表やソート別といったものも無い。また指定したボイス等を直接聞くことは出来ず、指定したものを確認するには数字をいちいち直打ちする必要がある。 SEと音声の番号は全1823種もある。一、十、百、千の位で増減出来、「三石琴乃、とりゃあ」等と文字表示はされるが、探すのに手間は掛かる。せめて声優別のソートが欲しかったところ。 いちおう、説明書に一覧表が載っている。しかしSEは「ポペペペペペポ」「うんほこわか」など、文字に起こされても分からないものが多数。台詞は数が多いため、細かい数字までは並記されていない。 設定したSEやボイスは直接聞くことは出来ないが、何故かBGMのみ設定ボタンの横に再生ボタンがあり、簡単に確認することが可能。他も普通に付けて欲しかった。 COM戦では1Pキャラは常に固定(一番目に指定したキャラのみ)で、選択する事は出来ない。 2P対戦なら自由にキャラを選べるが、こちらは対人戦のみ。 COMの思考を細かく設定することも可能だが、剣(連鎖狙い)や盾(防御アップ)等のアイコンがそれぞれ弱、中、強とあり、それらのアイコンを複数設定して合算させるといった形。設定そのものは解りやすいように見えて、アイコンの数でどのくらい反映されるか等、やや解りにくい。設定出来るアイコン数も決まっている。 設定したものをそのまま試すことは出来ず、確認したい場合はテストプレイから実際にそこまで勝ち抜いていかないと確認出来ないため、細かな調整には不便。 ゲーム内で表示することが出来る文字の入力等は無く(*5)、オープニングやエンディング、『ぷよぷよ』で言う漫才デモなど、ストーリーに該当する幕間部分等を作る事は出来ない。COM戦は顔グラフィックの表示からの対戦、を繰り返すのみ。 キャラの名前等も入れられない。顔グラフィックに直接書いて、擬似的に入れることは出来るが。 エディット中は基本的にBGMが無い。 大きな問題とまではいかないが、長時間かかる作業の息抜きになる要素なので、ないのはないで寂しい。 いちおうBGMのテスト再生をすれば、以降鳴らしっぱなしにすることは出来る。ほぼ裏技のようなものだが。 ちなみにBGMを鳴らしたままセーブやロードをすると、とんでもなく処理落ちする。 出演声優は女性声優に大きく偏っており、男性声優はたった二人だけしか出演していない。 草尾毅はほぼドラゴンボールの少年トランクスで、塩沢兼人は氏が得意としたイケメンと変人のボイスが中心。役柄そのものに問題は無いが、使い所があまりにも限定的すぎる。汎用的に使えるような普通の青年ボイスの声優も欲しかったところ。 またボイスは一部の特殊台詞を除き共通。女性声優の男台詞は男勝りな女の子としてアリだが、男性声優の「おっほっほっほ」「いくわよ」といった女性言葉の台詞は完全にオカマキャラ専用。 このため自作ゲームで男性キャラを出演させる場合にボイスがつけづらい。 ボイスの量は多いのだが、擬音のような意味不明なものも多い。危ないクスリでもキメてるかのような奇声も多数ある。 「100メートル」「ちくわ」などはどう使うことを想定して入れたのか…。 声優の中で鈴木沙織のみ、特殊台詞の25種しかない。 『るぷぷキューブ ルプ★さらだ』で収録した主人公サラダの声を流用しているためであるが、全てを収録しているわけではないし、それを示唆するような記述等は無い。 一つのピースにブロックは3つまでという制限があるため、『テトリス』形式のピースや落ちものパズルは作る事が出来ない。 意識したのか、簡単設定及びサンプルグラフィックに「ロシア」なんてのがあったりするが。 グラフィック作成の癖が強い。 128x128のドット範囲を1枚とした総勢12枚の「シート」にブロックや壁紙、顔グラなどのビジュアルを描いていく。 『RPGツクール』でいうキャラクターなどの素材作りに近いのだが、全てのドットデータを一つのシートに収める仕様のため、ブロックごと・顔グラごとの細分化が出来ない。 こういったゲームはまずサンプルデータを弄って覚えることが基本であると思われるが、メインのサンプルゲームのデータはグラフィックデータがわりと乱雑に入っており、状態を認識しづらく分かりづらい。 ただ、『ツクールシリーズ』は分類する代わりにデータ1つに1ブロックで、ちょっとした小さいエフェクトだけでも1ブロックを消費していた。シート状にする代わりに大容量を実現出来たという見方も出来るので、一長一短か。 顔グラフィックのアニメーションは出来ない。 容量の問題かユーザー側が作れるアニメーションは最大44枚までと、良くて瞬きや口パクなどの簡単なものまでしか作れない。メインのサンプルゲームと同程度のものを作ろうとすると、キャラ一人か二人分で容量を使いきる。 一応、連鎖数に対応したアニメは作れるため、それなりに華やかに見せることは出来る。 背景はブロックの下のみの表示、ブロックは背景の上のみの表示で固定。せっかく頑張って連鎖アニメを作っても、積まれたブロックで隠れて見えないことも。 また勝敗時に「かち、まけ」と文字が出るが、これも消すことは出来ない。せっかく勝利用、敗北用のグラフィックを作っても、隠れて見えなくなることも。 『ツクールシリーズ』のように複数のメモリーカードを合算して作ることは出来ない。これがあれば容量問題の大部分が解決していただけに、残念である。 メモリーカード2枚までの対応はしているが、2P対戦専用で両方のプレイヤーキャラ(一番目に指定したキャラ)のみを使えるという、微妙な仕様。 総評 これ一作で既存の落ちものパズルゲームのほとんどが作れる程に作成の幅が広い。 落ちものパズルというジャンル自体、コンストラクション系ソフトには珍しく、制作出来る内容もかなり細かいため、非常に貴重な1作といえる。パズルゲームを自作してみたいがツールや技術的にその当てのないユーザーにとっては魅力的に映るだろう しかしゲーム内容が細かく設定出来る反面、ユーザーインターフェース面はあまり充実しておらず、癖の強さや難ある操作性ゆえに、手間と時間がかかるのが惜しいところである。 余談 冒頭の記述にあるが、発売当時に制作ゲームグランプリも開催されていた。まず編集部内で選考が行われ、優秀作は『電撃プレイステーションD』付録のCD-ROMに収録され遊ぶことが出来た。そして最終的に編集部内と読者投票でグランプリを決めていたようである。 解説書内の漫画にて「プレイステーションは解説書にいたるまでHと暴力にキビシイのだ!」と自虐ネタが振られている。 というのも、元ネタの電撃プレイステーション連載漫画『はじめて物語』や読者ページ『PSの奴隷』の扉漫画ではそういう過激なネタがしょっちゅう描かれていたので…。 PS2の発売以後はそのようなネタは控えめになっていき、現在はほぼ見られなくなっている。 しかしそう言うわりに、きわどい衣装のグラフィックが多数あったりする。 パッケージ裏にゲームの説明と作品応募について描かれた漫画が載っている。最後は「普通はソフトの裏なんか見ないからこの漫画はムダ?」と落ち込むポリタンが描かれているが、普通はパッケージ裏は見ると思うが…。 環境設定に何故か十字キーと各種ボタンの反応状況が表示されている。コントローラーの動きがおかしいとき、チェック用に使えるかもしれない。 サンプルゲームに『るぷぷキューブ ルプ★さらだ』と同じブロックを用いたゲームが見られる。 タイトルも『るぷぷぷキューブ』と意識している。ただし版権の都合があると思われるので、キャラクターは一切無し。 上記のように一部のサラダの台詞は流用されているので、自身で擬似的にキャラクターを再現することは可能。ちなみに塩沢兼人も共通で出演している。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4459.html
おいでよ どうぶつの森 【おいでよ どうぶつのもり】 ジャンル コミュニケーションゲーム 対応機種 ニンテンドーDS 発売・開発元 任天堂 発売日 2005年11月23日 定価 4,800円(税別) 配信 バーチャルコンソール【WiiU】2016年7月27日/950円(税8%込) 判定 良作 どうぶつの森シリーズリンク 概要 特徴・前作『e+』までとの変更点 評価点 賛否両論点 問題点(シリーズ共通のものも含む) バグ・裏ワザ 総評 余談・その後の展開 概要 『どうぶつの森』シリーズの第4作目。初めての携帯機版『どうぶつの森』シリーズでもある。 携帯機とあって容量やスペックに制約はあるものの、これまでの積み重ねは生かされており、着実に進歩を遂げている。 特徴・前作『e+』までとの変更点 タッチのみで快適に操作ができる ニンテンドーDSには360°入力可能なキーがないが、タッチペンで操作することにより360°自由に動き回ることが可能になる。しかもその操作はなかなか快適で、誤動作、誤認識がほとんど無い。 マイデザインもタッチとボタンを両立して制作できるため、大胆なデザインも精密なデザインも楽に作れる。アイテムの売買も地面に置くのも対象をスライドさせるだけなので、前作までと比べ楽に行えるようになった。 主人公の家は4人兼用の1軒になった。 家の中はその家の住人なら自由にレイアウトできるため、家具や魚や虫などの明け渡しが容易になった。 なお、最大まで増築した後は1階中央の部屋に日光が当たらなくなるため、ランプが必要になる。 村がドラム式の地形になった。 それまでは空から見た俯瞰視点だったのだが、今作からは地形が筒状になり手前は今までの視点に近い角度から見え、遠くには水平線が見える、という魚眼レンズごしに見た景色のような地形になった。この視点により画面の狭さがあまり気にならなくなった。 崖がなくなったことで、滝はマップ上端に設置されている。 上画面に空が映るようになった。 普段は雲がただ流れているくらいだが、まれに風船やUFOが飛んでくる。パチンコで撃ち落とすことが可能で、落とせるとアイテムが手に入る。花火大会では画面いっぱいに花火が上がり、雨の後は虹がかかるといった変化も見所である。空が映るようになったことで、前作までの村の閉塞感(*1)が弱まった。 屋外を区画ごとに画面を切り替えることなく探索できるようになった。 過去作では番地が切り替わる際に画面まで切り替わるため、煩わしさを感じることもあったが、今作ではそれがなくなった。 自宅は地下が削除された反面、2階建て5部屋と過去最大に増築できるようになった。 当然ながらローンもとんでもないほど高額になっている。 服装の強化・改善 服と帽子が別アイテムに分離、「顔に着けられるアクセサリー」も登場 今まではどんな服も帽子とセットであるため、「胴体だけ考慮して作ると帽子が不自然になる」などの理由から自由なマイデザイン制作ができなかったが、今作からはそのような制約も無しに作れるようになった。このためネット上の『どうぶつの森』コミュニティや個人サイトではアニメや漫画のコスプレデザインの型紙公開が流行した。その勢いはマイデザインの型紙のみを扱った書籍「おいでよ どうぶつの森 なりきりデザインブック」がエンターブレインから出版されるほどだった。 ゲーム内で用意されてる衣装も「帽子」は甲冑や王冠、かつら、「アクセサリー」はメガネ類等、多種多様なものがあり、おしゃれの幅が広まった。 Wi-Fiによるオンラインでの同時プレイ 本作からゲーム機本体のWi-Fi機能を利用して離れた友達とも遊べるようになった。村を荒らされるなどのトラブルを防ぐため、本体ごとに違う「ともだちコード」をソフト内で登録し合うことで初めて通信できるようになる。 2014年5月20日のWi-Fiサービス終了に伴い、現在は利用不可。 花の交配 同種の花を隣接させていると新しい色の花が咲くことがある。 幻の「青いバラ」を咲かせるために四苦八苦した人もいるだろう。 喫茶店 今作から「とたけけ」は路上ライブではなく喫茶店にステージを構えて歌う。ミュージックがもらえるのは今まで通りだが、今作からは通信している友達といっしょに聞けるようになった。意味はあまり無いが、コーヒーを注文して飲むことも可能。マスターと仲良くなると「ピジョンミルク(*2)」を入れるかどうか聞かれる。 天文台 夜間に空に浮かぶ星に線を入れて星座を作れる。作った星座はすれちがい通信などで他人の村に配布できる。12星座の再現なども可能なようで、マイデザインほど自由ではないものの星座作りに励む人もいる。 その他 主人公(男の子)から角がなくなった。 虫・魚の種類・表記が一部変更・追加された。 「オオムラサキ」「シオカラトンボ」「ヤドカリ」「ヤシガニ」「ゲンゴロウ」などが削除され、「カラスアゲハ」「モルフォチョウ」「ハナカマキリ」「コーカサスオオカブト」「ゾウカブト」「ニジイロクワガタ」「タランチュラ」「サソリ」などが追加。 日本の虫はだいたい出尽くしたためか、この作品以降外国の虫の割合が高くなっている。 「カジキマグロ」が「カジキ」に変更。また、「大中小のバス」は「ブラックバス」として統一された。 「カワマス」「おおナマズ」が削除され、「ドラド」「ガー」「キングサーモン」「マンボウ」「クリオネ」「シュモクザメ」「サメ」などが追加。 住人へのお使い(配達)を頼むイベントの報酬は、依頼人がくれるようになった。 前作までは配達先の住人が報酬を渡して依頼人自身はプレイヤーに恩恵を与えないという、よくよく考えたら不自然な展開であった。 住民の引っ越しを呼び止められるようになった。 引っ越し予定の住民がいる場合は事前に準備期間があり、その間に話しかけることで引っ越しするのを一定確率で止められるようになった。 評価点 4人までできる多人数同時プレイ 「おでかけ」は今までは他人からメモリーカードを借りて一人で遊ぶ、という内容だったが、今作から4人まで一つの村に集まって自由に遊べるようになった。「タイマー」という新アイテムは時間内に何匹の虫、魚を採ったかを計測する機能があり、友達と釣り大会や虫取り大会が可能。ゲーム中で「ししょー」というキャラから表情やポーズを変える「リアクション」を教わることができたり、チャットが打てるようになったので、直接顔を合わせないWi-Fi通信においても楽しくコミュニケーションができる。 通信でできることはそれほど多くないが、プレイヤーの中には家を迷路のようにして追いかけっこをしたり、「おとしあなのタネ」といういたずら用のアイテムを使って遊んだり、コスプレをして寸劇をしたり…とさまざまな遊びを考える人もいた。 家具 肘掛けのない椅子に横から座れるようになった 細かい点に思えるが、このシステムの導入によりレイアウトの自由度が高まった。というのも今までは正面からしか座れなかったため、椅子の前に操作キャラが歩いて通れる分の隙間が必要だった。そのためテーブルと椅子の間に大きな隙間が生まれ、レイアウトが不自然になることも少なくなかった。 タンスやクロゼットに大量のアイテムを保管できるようになった。 今までは便せんや福引き券、服などをひとつにつき3つまで収納できる、というものだったが今作からはその家のタンス、クロゼットの中身は共有のものとなり、家具や服、化石などを6ページ×15個の90個まで保管できるようになった。これにより、もったいなくて捨てられない非売品アイテムも楽に保管できるようになった。ただし魚と虫は入れられない。 触ると反応する家具が増えた 今までは「見るだけ」しかできない家具も多くあった。今作からはAボタンを押すと反応する家具が増え、生活にちょっとしたアクセントがつけられるようになった(*3)。テレビに至っては曜日や時間によって流れる映像が変わるという凝りようである。家具の数自体は前作から減ったが、こういった家具が増えたおかげでひとつひとつの家具の存在感が増した。 マイデザインを地面に貼れるようになった 前作では「デザイン看板」を購入し村に設置することでマイデザインを展示できたが、今作から何も買わずに地面に貼れるようになった。看板とは違って隙間なく敷き詰められる、上を歩けるという仕様を生かして、 道路を描いてみたり、別のゲームの画面を再現してみたり、化石のヒビ割れを模写して友達を騙したり…と前よりも遊びの幅が広がった。今までの看板タイプは家の中に家具として飾るようになった。部屋の入り口に「この先〇〇の部屋」などと描いたデザインを貼ると楽しい。 会話のバリエーション 同じ会話が繰り返し流れることが少なく、量は多くはないものの「コーヒー」「アイスクリーム」などの単語がランダムで挿入される会話や、どうぶつの種族で変化する会話があるため話しかけることに飽きがこない。掲示板の標語や手紙などの文章も種類が豊富。 どこでもセーブができるようになった。 家のハニワに話しかけるという手間がなくなり、どこでもすぐに終われるようになったのは素晴らしい。 バッテリーが切れそうになるとセーブを勧めてくるようになる。 収集要素の強化 虫・魚が少々増え、化石系は大幅に追加されたことにより、収集要素は格段に充実した。 化石を村の博物館で鑑定できるようになった。 『e+』まではファーウェイ博物館に化石を手紙に添付して郵送する必要があり、しかも翌日まで待たなければならなかった。 お金を99,000ベルまで束ねられるようになった 前作までは30,000ベルまでしか束ねることができず、持ち運びが少々不便だったが、今作から99,000ベルまで束ねられるようになり、カブの購入など一度に大金を使う際の手間が大きく減った。 賛否両論点 マップは全域が平坦なので巡回は楽になったが面白みに欠ける。 起伏も一切ないのでマップに飽きやすい。また、崖上から「見下ろす」、崖下の海に「出かける」といった風情が損なわれているのも難点。 問題点(シリーズ共通のものも含む) 長く遊ぶには不便過ぎる仕様の数々 テンポ メッセージスキップができない。 どんな文章でも全て表示するまで飛ばせないので、非常に煩わしい。 始めるとき、終わるときのロードが長い。 ゲーム中はそれなりに快適なものの、始める前にかなり長い待ち時間が必要になる。セーブ、ロードするときの音楽が耳に残っている人も多いだろう。郵便局で手紙を保存するときやおでかけするときもセーブが必要なため、わりと気になる。 アイテム全般 「まとめて選択」ができない。 買い物にしろ収集にしろ一つ一つ選択するのは非常に煩わしい。 同じアイテムをまとめて売れなくなったことも不便さに拍車をかけている。 アイテム欄が15枠と非常に少ない。 使う機会の多い「釣り竿」「虫取り網」「パチンコ」「スコップ」を入れると11枠(1つ常時装備でも12枠)しかない。魚や虫を少し集めるだけですぐに埋まってしまう。 手紙にプレゼントとして添付することで+10枠にもなるが、「プレゼントのアイテム名がわからない」「プレゼントから手持ちの道具と入れ替えができない」「虫・魚などのナマモノは添付不可」と言った欠点もあり微妙。 不要品回収もあるが15枠しかないうえ、月・金と間があく。 たぬきちの店が閉まっている間、やむを得ず使うことになるが、果物の木の伐採だとすぐに満杯になってしまう。 お金 お金が6桁以上表示されない。 前作までよりは進歩したものの、10万ベル以上持ち歩く場合、99000ベルがアイテム枠を圧迫するという根本的な部分は未解決なのはいただけない。 全額振り込みや全額貯金も1ボタンでできなくなった。 安定した金稼ぎの手段が限られている。 日付変更を用いない場合、魚釣りと虫捕りしかない。時期によっては稼ぎづらく(*4)、地道すぎるため、苦行に感じることも少なくない。日付変更を使えば、前作同様正月を繰り返してお年玉10000ベルをもらい続けることが可能。 道具 コマンドの重複 Aボタンは「道具の使用」と「話しかける」が、Bボタンは「アイテムを拾う」ことと「+十字キーでダッシュ」が重複している。 「ジョウロを使っている最中に住人が寄ってきて、作業を中断せざるを得ない状況になる」「家でダッシュするつもりが、家具を拾ってしまい、位置や向き調整のやり直しするハメになる」といったことも少なくなく、ストレスが溜まる。 一方、Xボタンは自宅・博物館以外では地図を開けるが、使う機会が村の地理を把握するまでの初期以外めったにない。 ダッシュはL or Rボタン+十字キーやタッチ操作でもできるが、前者はDSが持ちづらく操作しづらい、後者は加減が難しいという欠点があり、結局使い勝手は微妙。 道具の持ち替えが面倒。 具体的に「Yボタンでメニューを開く→道具をつかむ→主人公に装備させる/持ち替える」と三度手間。このせいで木の伐採(オノ+スコップ)、虫・魚の同時採集(釣り竿+虫取り網)などがまったくはかどらない。 道具を持った状態だと木を揺すれないのも地味に不便。 手紙 読まずに捨てることができない。また、プレゼントが入っていると回収しないと読んでも捨てることができない。 カタログ注文やハッピールームアカデミーなど内容がわかりきっていたり興味が無い場合も目を通さないとならず面倒。 受取拒否ができない。 つねきちの商品をコンプリートしたり、保険に恩恵が感じられず解約したい場合も不可能。「放置するとすぐに溜まってしまう」「10通溜まってるとポストからあぶれて届かなくなる」こともあり、余計な手紙のせいでポストが圧迫されるのは避けたいのだが……。 地形 橋の位置を指定できない。 河口にないと海辺の巡回が面倒なので選ばせて欲しかったところ。 橋が2ヶ所(二股は3ヶ所)しかない。上流中流河口の3~4ヶ所に欲しかったところ。 川が横向きの部分や池は上側からだと下半分が確認できない。屋外でも俯瞰視点が欲しかったところ。 自宅・ローン 自宅が1軒しかないこと。 携帯機なので1人用という趣向も強いが、2軒は欲しかったところ。 部屋の分配をするにしても、2部屋には最低436400ベル、3部屋だと1034400ベル、4部屋なら1762400ベルと割高で時間がかかる。 家具のやり取りが楽になったことで同居人の持ち物を勝手に売る・しまうといった問題も。 地下室が削除された。 そのかわりに1階の部屋が西東北と順に増築されていくが、通り道を作る必要があるため中央の部屋の自由度が落ちた。しかも、通路は各2マスあるので、見栄えを良くするには家具を置くスペースがさらに減ることになる。 ローンは前作から更に激増した。 初期(バイト代除く):18400ベル1階拡張:120000ベル1階再拡張:298000ベル2階増築:598000ベル1階西部屋増築:728000ベル1階東部屋増築:848000ベル1階北部屋増築:948000ベル累計は払わなくても問題のない最終段階を除いても2610400ベルと過去最大に。まともにプレイしているうちは飽きるまでに返しきれないだろう。 4人で1軒なので分担を想定したのかもしれないが、1人プレイにも配慮して欲しかったところ。 ちなみに、ローンをすべて返済して新しいプレイヤーがきた場合は、村の生活に慣れるためということでアルバイトすることになる。 家具 ベンチやソファなど2マスの肘掛けのない椅子は相変わらず通りぬけできない。 「ファミコン家具」の削除 今まで本シリーズの定番だった「ファミコン」が削除された。発売当時はDS用のFCエミュレータもなく、移植するには容量や予算の問題があったのだろう。 改造家具が伝染してしまう 『街へいこうよ』にも受け継がれてしまった問題点。改造行為をした村で遊んだり、アイテムを貰うと自分のROMにも悪影響を及ぼす恐れがある。ともだちコードをネットで交換する際は、相手が信頼できる人物か見極めなければならない(*5)。 たぬきちの店(一部つねきちの店も含む) 営業時間が8時から23時とやや短い。 従って営業時間外は金稼ぎやアイテム処分に支障が出る。 前作での営業時間外はたぬきちを起こすことで売買できたが、今作はそれができないのも問題。 また、改装時は丸一日休業。主人公の家は日付が変わったあと中断・再開で改築されるので、こちらもそうして欲しかったところ。もっとも日付変更すればさほど気にならないが。 商品の説明が遅い 商品を調べてからたぬきちがこちらに来て商品の説明をするまで数秒のラグがある。微妙に長いうえ、たぬきちの位置が悪いと大回りしてくるのでストレスが溜まる。 品揃えが少ない。 スーパーになっても毎日壁紙は非売品除く51種、絨毯は非売品除く48種から2つずつ、家具に至っては400種以上ある中から4つと非常に少ない。 一度入手すればカタログで注文できるのはせめてもの救いか。 デパートにしにくい 今までの作品と同じく「15万ベル以上売買」「ほかの村の主人公にスーパーで何か買ってもらう」という条件だが、メモリーカードが複数あれば本体とソフトが一つしかなくてもおでかけが可能だった『e+』までと違い、本体とソフトを2つずつ揃えなければおでかけができない。発売から10年以上経った現在、NDS or 3DSと本作2つずつを購入しなければまず無理だろう。 屋根の色を変えるペンキと髪の色と髪型を変えられる美容室はデパートにならないと使用できない。屋根の色は好きに選べるのでともかく、主人公の初期髪型/髪色はパターンによってはかなり奇抜なものであり、実害はそれなりに大きい。 一応とある凶悪なバグを利用することでデパートを利用できるが……。 収集要素関連の問題 博物館 フータの解説が飛ばせない 一つ一つにボリュームがあり、一度に多くの寄贈をする場合は結構時間がかかってしまう。にもかかわらず強制なのはいただけない。 虫を寄贈する度に、苦手だからかごから出さないでくれという旨の注意をするのも煩わしい。最初の一度だけでよかったのではないか? 一番奥の水槽が見切れる。 視点変更しても上部が見切れてしまう。一部の恐竜の化石も見切れてしまうが、そちらはXボタンで視点変更すれば全容が見えるようになるので問題にはなっていない。 「サメ」が小さい。全長540cmと書いてある割に250cmある「シュモクザメ」の2倍もなくしょぼい。 魚釣り・虫捕り 釣り竿を手前に投げにくい。 近くでやると遠くに投げてしまい、距離を取ると投げられないため横から斜め方向に投げるしかないが、非常にやりづらい。 走ると逃げられてしまう。 出現率の高い魚はともかく、出現率の低い魚をゆっくり歩きつつ探し続けると時間がかかりすぎる。 タッチ操作の場合、釣ろうと海をタッチしたら誤って走ってしまうといった問題もある。 網の忍び足がリストラされたことで弱体化され、虫を捕まえづらくなった。 虫の羽音が非常に耳障り 木にくっついてる虫が逃げるときの羽音が耳が痒くなる不快音になっている。夏は特に村を走り回ってるとほぼ確実に聞くことになるのも問題。 蚊に刺されると何故か釣りに失敗する。 「カ」は6~9月の夕方から深夜(17:00~3:59)と長期間・長時間にわたって出現するため非常に鬱陶しい。 また、夕方~朝(16:00~8:59)に出現する魚を「カ」に邪魔されずに金稼ぎ目的で採集する場合、前述のたぬきちの店の営業時間も相まって、8:00~8:59と非常に短い。 川魚が橋の下に隠れこむ 「魚の食いつきが見えない」「橋から出て来るまで時間がかかる」「出て来る方向がわからない」と非常にやりづらい。 魚を水辺・たぬきちの店以外で処分できない。また、魚・虫をまとめて逃がせない。 逃がすと演出が挿入され、その間硬直するのもテンポの悪化につながっている。 1匹ずつ「つかむ」→「逃がす」という一連の操作をするのはかなり面倒。 夏の夜に出現する「タランチュラ」「サソリ」は網を持っているプレイヤーを攻撃しようとしてくる。攻撃されてしまうと、その時にいた虫や魚も消えてしまう上に家の前に強制送還されてしまう。 持ち物画面を開いても動いているため「スズメバチ」が若干捕まえにくくなった。 偽物の名画 今作からは名画に本物と偽物が存在するという仕様になった。しかも、買ってみるまで本物か偽物か分からない。博物館に寄贈する際の妨げになっており、名画のコンプリートは運の要素が絡むことも相まって困難になった。明らかな改悪であり、名画のコンプリートには相当な時間と根気が必要。 住人の大量削除 今までは1つの村に15人の住人が住むことができたが、今作では最大8人と半減。さらに、住人の総数もほぼ半分になっている。自分のお気に入りのキャラが登場しないと知ってガッカリしたファンも多い。 上記の削除されたイベントに登場するキャラクター(パンプキングやジングル)も今作では一切登場しない。 削除されたキャラクターは後の『街へいこうよ』『とびだせ』で何人か復活したものの、全員復活には至っていない。 作中屈指の不快キャラ、ホンマさんの存在 スーツと眼鏡に身を包んだカワウソのキャラクターなのだが、その職業が悪徳保険勧誘業者という、明らかに世界観に合わないもの。傷害保険(*6)と損害保険(*7)の2種類があり、1度話しかけたら、(その時点での手持ち金が入会金より少ない場合を除いて)入会を余儀なくされる(*8)。傷害保険はともかく、損害保険は元が取れない(*9)ため入会する意味が全くない。キャラの言っている事もいちいち胡散臭く、気に障るものとなっている。 住居から少し離れるまでしばらくの間跡を追いかけてくる、入会できなかった場合には舌打ちまでするなど、これでもかというくらいに嫌われる要素がふんだんに詰め込まれている。「・・・チッ」 当時のゲーム誌や攻略本でも「見かけても無視してしまおう」と書かれている。どうぶつとコミュニケーションを図るゲームのはずなのに。 一応、つねきちが村に訪問する曜日を変えられるという利点は存在している。 あまりに不評だったためか、次回作『街へいこうよ』では転職し、ハッピールームアカデミー(*10)の社員となった。主人公に的確なアドバイスをし、微笑みも見せるようになるなど性格も改善され、今作とはまるで印象が異なっている。 村の行事が少ない。 今までの作品は、プレイヤーが介入できないものの「運動会」「花見」など、季節を感じられたり、村の住人たちが集まって楽しんだりする行事が多くあった。しかし今作ではほぼ全てが消滅してしまった。 新しいイベントの「どんぐり祭り」は1週間続けて行われる行事だが、村が祭りらしく飾り付けられているわけでもなく、村のどんぐりを集めて「ドンどんぐり」に渡し家具を貰うというだけの内容で、現実世界の祭りとは何の関係もない。 時刻合わせで時間を進めると、カブ価が常に下がりっぱなしになる。 そのため、カブを売ってお金を稼ぐ際は不便となった。実時間の経過やDS本体の時刻をいじれば問題ない。 花 花に水をあげたか分からない 今までは花を植えると踏み荒らして散らすまでそのままだったが、今作からは新アイテム「じょうろ」で茶色くなった花に水をあげないと枯れるようになってしまった。水をやっても全く反応がないため、どれに水をあげたか、水をあげたことになっているかが分からない。しっかり水やりをしたつもりでも次の日になったら消滅していた…ということもよく起きる。じょうろの射程は長いが、懐の花には届かないのも苦労する原因のひとつである。 交配用の花を集めるのに苦労する。 たぬきちの店ではスーパーでも一日に一本×4種、しかも同種の花を売ることはないので、組み合わせを作りにくい。 一応、村の毎日午前6時になると村のどこかに新しく花が植わっているので、毎日村中を駆け巡って地道に集めて埋め直せば、とりあえず組み合わせを満たせるが……。 交配で入手できる花の確率が低すぎる 条件を満たしたうえで50本近く植えても、一日の収穫は0ということもざらにある。 虫「カラスアゲハ」の出現に青・紫・黒色の花がいずれか一本必要だが、全て入手手段が交配のみとなっているのも問題。 保存できる物の数が少ない 前作までは、メモリーカードがあればマイデザインを無制限に保存できたが、今作ではキャラ一人で8つ、店に展示品として8つ、門の旗としてひとつしか保存できない。最初から持っているもの、店に飾っているものや旗などの既存のデザインもなかなか凝った出来なので保存したくなるが、そうすると17個の枠が無くなることになる。この頃はQRコードに出力することもできないので、カメラで画面を撮影して型紙を残すかPCのツールで型紙を作るかという方法でしかデザインを保存できない(もちろん消した後にまた使いたくなったら0から描き直すことになる)。 手紙も前作に比べ保存できる量が減り、長く遊んでいると住人とのお別れの手紙だけでもかなり圧迫されてしまう。手紙にアイテムをつけて倉庫代わりにするというテクニックも使いづらくなった。 電池の消費が激しい。 スリープしている最中も画面の表示が消えるだけで処理が続いているため、電池が早く消費されてしまう。スリープがあまり意味の無いものになっているのは残念。 バグ・裏ワザ 本作では「手紙バグ」というほぼすべてのアイテムを入手できる凶悪なバグが存在する。 詳細は伏せるがこれを利用することで本物の絵画や99000ベルなどがたやすく入手できてしまう。 あろうことか建物もアイテムとして入手できる。これを屋外において他の建物を出入りするとその建物が出現する。 これにより「たぬきデパート」を通信無しで出現させることも可能。ただし、「元々あるたぬきちの店と大部分が被るように設置して元々ある方を改装させる」「設置した場所にNPCが引っ越してくる」といった場合を除き二度と消せないまたはセーブデータが破損する恐れがあるので注意が必要。 前作では「島の別荘に置いてあるカブは腐らない」、というバグが存在したが、今作では「机の上に置いているカブは腐らない」というバグが発見された。あまりにも簡単に見つけられるバグなので、一種の裏技として制作者に黙認されていたのかもしれない。 総評 データ容量、マシンスペックの都合により以前までの作品から住居や住人をはじめ、大幅に内容が削られてしまった面もある本作。目立つ部分での粗も多く、完成度が高いとは言いがたい。 しかし、前作から「収集要素の強化」「家具配置の自由度の向上」「マイデザインの自由度の向上」がなされ、新要素の「パチンコ」「星座」、通信によるリアルタイムでの交流、Wi-Fiで遠くの友達とも遊べる、というそれまでになかった要素が追加され、総合的に見れば前作にもそこまで引けをとらないだろう。 往年のファンからは不評を買う部分もあるものの、今でも継続して遊ぶ人がいるほどの名作である。 余談・その後の展開 『どうぶつの森』シリーズは前作まで売上や評価は良好だが、ハードに難があるためにミリオンヒットまでは行かず燻っていた。しかし、本作はハードが上がり調子のDSで発売したことや、前作のファンが継続して購入、口コミなどで評価するユーザーもあって徐々に知名度を上げていき、DS初期の作品ながら累計売り上げが500万を超えるメガヒット作となった。 この作品で追加、変更された要素は後の同シリーズに良くも悪くも多大な影響を与え、『街へいこうよ どうぶつの森』『とびだせ どうぶつの森』でも今作を地盤としたシステムを踏襲している。 本作は発売から7年経っても中古価格と定価がほとんど変わらないというプレミアソフトばりの人気を博した。後に映画化されたり関連商品が多く発売されるようになるなど一気に人気シリーズへと登りつめた。 バーチャルコンソール版では、他の一般的なVCソフト同様通信機能が廃止されている代わりに、単独プレイかつ正規の手段で「たぬきデパート」を出現させることができるようになった。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9657.html
ガールズ パンツァー ドリームタンクマッチ 【がーるずあんどぱんつぁー どりーむたんくまっち】 ガールズ パンツァー ドリームタンクマッチDX 【がーるずあんどぱんつぁー どりーむたんくまっちでらっくす】 ジャンル 戦車アクション 対応機種 無印 PlayStation 4DX Nintendo Switch 発売元 バンダイナムコエンターテインメント 開発元 ナツメアタリ 発売日 無印 2018年2月22日DX 2019年2月21日 定価 7,600円(税抜) プレイ人数 1〜10人 セーブデータ 1個 レーティング CERO A(全年齢対象)(*1) 判定 良作 ポイント 戦車道、極めました!あらゆるシステム面が大きく進化原作視聴済みのファン向き ガールズ パンツァーシリーズ戦車道、極めます! / ドリームタンクマッチ 概要 ゲームモード システム 評価点 問題点 総評 概要 アニメ『ガールズ パンツァー』のゲーム化作品のひとつで、家庭用機向けとしては『戦車道、極めます!』に続く第2弾となる。 OVA『最終章』の展開を控えたタイミングで発売され、基本的に2015年公開の『劇場版』までの内容をもとにしているが、BC自由学園が登場するなど一部『最終章』の内容も反映している。 無印版が2018年にPS4で発売されたのち、追加要素を収録した『DX』が翌年にSwitchで発売。無印版では有料DLCという形で追加要素が配信された。 ゲームモード 感想戦モード 『劇場版』の後日談として、感想戦を行うという設定で同作を再現したミッションをプレイしていくモード。 各ミッションにつき1話が割り当てられており、ミッションの無い回も含めて全21話構成。各話では、フルボイスのプロローグが流れたのち試合に入る。 ミッションには「相手の殲滅」「特定時間の防衛」などいくつかの種類があり、クリアすると次の話数に進めるようになる。一部を除き、ミッションはその試合を戦った双方の視点から選んでプレイできるが、一つでもクリアすれば次に進める。 ミッションをクリアすると、試合内容に応じてポイントが手に入り、累計獲得ポイントによりプレイヤーレベルが上がっていく。これは他のモードでも同様。 争奪戦モード プレゼントを懸けた雑誌企画の勝ち抜き戦を行うという設定で、5回連続して試合をプレイするモード。最終戦に勝利した際の一枚絵が最終目標となる。 一度でも負けてしまうとゲームオーバー。 作中の各校ごとに全9エピソードがあり、クリア状況はそれぞれに記録される。 戦車道祭 トーナメント戦形式で試合を勝ち進み、優勝を目指すモード。無印版では有料DLC。 開始前に「操作者」(プレイヤーキャラ)と「仲間」およびそれぞれの戦車を選んで戦う。はじめはこのペアでの戦いとなるが、試合に勝つと相手方から仲間と戦車を1つずつ引き抜くことができ、進めるごとに対決人数が増えていく。 一度でも負けてしまうとゲームオーバー。 エクストラマッチ 「感想戦モード」のようなミッションを集めたモード。基本的にストーリーはないが、一部に簡易な掛け合いが挟まれるものもある。 フリーマッチ ステージや敵・味方のキャラクター・戦車、ルール等を自由に設定して試合ができるモード。 オンラインマッチ(『DX』では通信プレイ) その名の通りオンラインの協力・対戦プレイができるモード。特定のシチュエーションによる試合を楽しめるものや自らルールを設定できるものなど、複数のマッチングタイプが用意されている。 オンライン対戦での勝率により、プレイヤーレベルとは別に「クラス」が上がっていく。 『DX』ではローカル通信による対戦も可能となっているが、オンライン対戦とは異なり同時プレイは最大8人まで。 戦車倉庫 手持ちの戦車の乗員や見た目などを変更できる。また、カスタマイズした戦車を各マップでテストドライブが可能。 各種設定 BGM・SE・ボイス音量やカメラ操作の設定などができる。 システム 試合は、最大で5対5の戦車同士の戦いである。必ず赤・青の2チームどちらかに分かれての参加となり、3チーム以上になることはない。 どのルールでも、砲撃を相手戦車に当ててHPを0にし、撃破することが主目的となる。撃破された戦車は行動不能となり、プレイヤーが撃破された場合は通信プレイ時を除いてその時点でゲームオーバーとなる。 ルールには、相手の戦車を全て撃破すれば勝利となる「殲滅戦」と、1台のフラッグ車を撃破すれば勝利となる「フラッグ戦」がある。 戦車のステータスは、各車両のデフォルト値のほかに「乗員」が持つ効果によって決まる。 乗員は3〜6人(戦車ごと異なる)を選択でき、うち1人は試合中に3Dモデルで登場する「車長」となる。作中で関係を持つ他の乗員と同乗させると「コンビネーション」が発生し、ステータスの上昇値が上がる。 また、ステータスには影響を与えないが、偽装工作や戦車の機能強化などの効果が得られる「支援カード」を乗員とは別に設定でき、試合中に任意のタイミングでカードスキルを使用できる。 コンビネーションが発生する組み合わせは原作での同じチームや姉妹、親友等の分かりやすいものから、ドラマCDやイラストストーリー等の公式媒体での絡みから採用されたりと、膨大な数に登る。 このほかプレイに直接関係ない要素として戦車のカラーとデカール(装飾)も選択できる。乗員・支援カード・デカールは、いずれも感想戦モードやエクストラマッチのミッションクリアで追加されていくほか、一部DLCとして入手できる。 試合では後方視点と主観視点を切り替えながら移動と照準合わせを行い、砲撃を当てていく。砲撃後の再装填(リロード)は自動で行われるが、指定のタイミングで砲撃ボタンを押すことで大幅に早くリロードすることもできる(クイックリロード)。 試合開始時点では敵の場所は分からないため、マップを回って敵を探す。敵を発見するとその場所がマップに表示され、照準のロックオンが可能となるが、一定時間視界から離れると再度発見するまでマップからは消える。 砲撃によるダメージは命中した場所によって異なり、戦車ごとに設定されている「装甲の薄い箇所」に当てるとダメージ量が上がるが、逆に装甲の厚い箇所に当てた場合や、戦車に対して水平方向に角度がある状態で攻撃した場合は大きく下がる。また、履帯に攻撃すると修復までの間相手を足止めできる。 こちらが履帯に攻撃を受けた場合、一応自動で復旧はするが非常に遅いため、基本はボタン連打で早く修復させることになる。 味方戦車に対しては偵察、防衛、砲撃といった作戦指示を出すことができ、少人数ながらチーム戦として戦略を練りながら戦うことになる。 移動や砲撃を繰り返すごとに「アクティブゲージ」が溜まっていき、満タンになると「車長スキル」と「パンツァーハイ」を使用可能になる(使用した後はまた0から溜まる)。 車長スキルは車長ごと異なる戦闘支援効果をもつ。パンツァーハイでは一定時間自機が無敵になるほか、敵車輌の弱点表示に加え、クイックリロードが自動化される。 ガルパンらしい戦車の挙動の再現として、一定以上の速度を保っている状態だとドリフトすることが可能。 頑張れば超重戦車マウスでもドリフトすることが出来る。戦車道って凄い! また、ドリフト中は攻撃力が上がるようにもなっていて、ドリフト中の攻撃で倒すと「ドリフト撃破」になり、貰えるポイントも大きくなる。ロックオンした相手をドリフト射撃で倒していくのが基本的な動きの一つになる。 更に一部の戦車は劇中でCV33やクルセイダーが行った180度ターン(ナポリターン)も行える。 一般的な戦車ゲームだと、停止した戦車が動き出してから最高速に到達するまでは時間が掛かってしまうが、本作では停止した状態からロケットスタートすることが可能な為、一瞬で最高速に到達して走り出すことが出来る。 その為、本作の戦車は重戦車も含めて非常にスピーディーに動かせる。「戦車のゲーム」ではなく 「戦車道のゲーム」 なのだ。 一部の戦車の特徴的な部分もL2ボタンにその行動を割り当てる形で再現。 M3リーやルノーB1等、主砲に加え副砲も持つ戦車はもう片方の砲を撃つことが出来る。 ポルシェティーガーは劇場版から度々使用しているEPSによる超高速ダッシュを使用可能。一度のリスポンに付き一回のみ使える為、切り札のような存在。 BT-42とT28は履帯を切り離すことが出来る。加速性能や耐久性が落ちる代わりに最高速度が上昇する上、切り離した瞬間に履帯損傷が回復するという特徴がある。ただしBT-42は操作が難しくなる上、こちらも一度のリスポンに付き一回しか使えない為、使い所を見極めたい。 評価点 あらゆる箇所で再現度が高い 戦車の操作性はもちろんのこと、命中箇所によるダメージ量の差異や装備の破壊まできちんと実装されており、作中の試合にあったような演出をゲームでも楽しめる。 攻略本にしか記載されていないが、各戦車のステータスには非常に多岐に渡る項目のマスクデータが設定されているのも作り込みの一端を伺わせる。 原作に登場する非現実的なシチュエーションや作戦も支援カードで再現できるなど、原作リスペクトの要素は非常に充実している。どのモードも、会話は全てフルボイスになっているのも高評価。 搭乗しているキャラクターは戦車の動きに合わせて慣性が働く様子まで表現。砲撃を受けるとすぐに体を引っ込める。かわいい。 劇場版の大学選抜戦に参加したキャラクターの内、 大洗の各チームの車長以外の子と、プラウダのニーナとアリーナ以外は全員を車長に設定することが可能。 追加要素を加えるとBC自由学園の三名やお銀、そして まさかの蝶野亜美も車長に出来る。 また各種行動や被弾の際には編成したキャラ達のボイスが逐一入る。原作と同じ組み合わせだと車長のボイスに掛け合いをする形で乗員が更に喋る為、劇中のように非常に賑やかになる。 マップもかなりこだわって作られている。さすがに現実から一部を省略してはいるが、アニメに登場しない部分まで実際の街並みを再現した「大洗市街」の作り込みはなかなかのもの。テストドライブで隅々まで走ってみたくなることだろう。 カジュアルな戦車ゲームとしても成立している 味方がCOMの場合を含め、作戦マップによる具体的な行動指示や移動目標の設定、メッセージによるコミュニケーションなどが可能。きちんとチームとして戦うことができる。 前作では接近砲撃が大正義であることや照準操作の煩雑さなどお世辞にも快適とは言えないプレイ環境が問題視されていたが、本作ではこうした問題点は一掃されたと言ってよい。 オンライン対戦では勝敗が決まるまでは何度撃破されても再出撃が可能(ただし殲滅戦はコストが無くなるまで、フラッグ戦ではフラッグ車になった人が撃破されると即座に敗北)な点が、対戦の気軽さを後押ししている。 各戦車や車長の性能に多少の格差こそあれど、個々の戦車に得意不得意が分かれることもあって味方との連携や相手チームとの読み合いと言った戦略性が高いゲーム性になっており、今なお熱中している人々を生み出している。 既存作品の新しい解釈を知れる感想戦モード テレビアニメや『劇場版』は主人公の在籍する県立大洗女子学園を主軸に描いていたが、感想戦モードでは相手側からの後日談やうんちくなどを聞ける。『ガルパン』ファンなら聞いておきたい。 追加要素では、現役の戦車である陸上自衛隊の10式戦車も使用可能になる。 現代の戦車だけあって作中の戦車との性能は比べ物にならず、あらゆる点でチートの一言。重戦車より攻撃力も防御力も高い一方で軽戦車よりも速く走り、自動装填装置が搭載されている為クイックリロードも発生しない。特にPVでも話題になった砲塔の旋回速度は驚愕の一言。 尚、 戦車道のレギュレーション違反 である為オンライン対戦では使用できないのでご安心を。 問題点 ストーリー成分がやや不足 しっかりと背景のストーリーまで作られているのは感想戦モードだけで、他は取ってつけたような前振りしかない。 その感想戦モードも大半は『劇場版』の振り返りなので、『ガルパン』の完全オリジナルストーリーを求める人には物足りなく感じられるかもしれない。 また前作と違い、アニメでのあらすじの概説が非常に簡素であるため、原作を全く知らない人がプレイすると世界観に混乱する可能性がある。 難易度の高いミッション 「山道」というステージでのミッションの難易度が特に高く、苦手な人はここで詰まってしまう可能性もある。 このステージはチェックポイントを通過しながら制限時間内に目標地点到達を目指すという専用ルールとなっている。進むにつれ道が細く険しくなって非常に通行しづらいだけでなく、バランスを崩すとあっさり崖から滑落してしまう。落ちてしまうとその時点でゲームオーバーのため、かなりシビア。 感想戦モードでは「高地頂上からの撤退戦」で登場。原作でカール自走砲からの砲撃から撤退するカチューシャの視点を描いたミッションであり、予告はあるがカールの砲撃が定期的に発生。途中からは敵車輌の追撃も発生する。 エクストラマッチでは大量の敵戦車をかわしていくミッションと、敵車両こそいないが極端にコントロールが難しいローズヒップのクルセイダーによる走破を目指すミッションの2種類が存在。感想戦モードと違い制限時間も厳しいものとなっており、エクストラにふさわしい難易度となっている。 後にアップデートで修正されたが、ミッション開始前の会話がスキップできないためリトライが非常に億劫な仕様ともなっていた。 収集要素が作業的 どのモードも、一通りのプレイを終えてしまえば難易度変化や別モードなどはない。各モードのボリューム自体は一定の水準に達しているが、デカールや乗員といった収集要素の数がミッション数より大幅に多いため、コンプリートを目指す場合は同じシチュエーションを何度もこなさなければならない。 無印版の扱い リリースから1年しか経過していないにもかかわらずSwitchで完全版が発売され、無印版で追加要素を反映するには3,500円の有料DLCが必要になるという顛末はPS4ユーザーから非難の声が大きかった。 「戦車道祭」は「争奪戦モード」の発展型で、他の追加要素はキャラクターモデル等の追加がほとんどのため、DLCの有無で全体のボリュームに大きな差が生じるわけではない。ただ、キャラの個性が重視される作品であるゆえ、プレイヤーキャラが20以上も未実装となると無印版ユーザーから反発が起こるのは必然であったと言える。 総評 前作から数年の時を経て、キャラゲー部分でもゲーム部分でも大きく進化。戦略性のある戦車ゲームとしてもそれなりに楽しめる作品となっており、マルチタイトル化に至るなど高く評価された。 PS4版が発売から6年以上経過した2024年4月現在でも、夜間であればほぼ毎日10人でのオンライン対戦が成立しているのもその証だろう。 先発のPS4版は販売条件の面でやや不遇ではあるが、『劇場版』と『最終章』の幕間の出来事を扱った本作はファンにも十分お勧めできる。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7603.html
ソードアート・オンライン アーケード ディープ・エクスプローラー 【そーどあーとおんらいん あーけーど でぃーぷえくすぶろーらー】 ジャンル アクションRPG 発売元 バンダイナムコアミューズメント 開発元 アートディンク 対応機種 アーケード プレイ人数 1人~3人 稼働日 2019年3月19日 プレイ料金 1クレジット100円 判定 良作 ポイント SAO初のアーケードゲーム初心者から上級者まで楽しめるシステム 備考 データの保存にはバナパスポートカードが必要 電撃文庫シリーズ関連作品リンク 概要 ストーリー システム ViSTerステーション ViSTerターミナル カード クエスト Visterモバイル 評価点 問題点 総評 余談 概要 『ソードアートオンライン』シリーズ初のアーケードゲーム。開発は『ロスト・ソング』と同じくアートディンクが担当。 プレイヤーはアバターの一人という設定でキリトやアスナ達を冒険へ導くことになる。 プレイ画面は以前に同社が製作していた『ドルアーガオンライン THE STORY OF AON』 を彷彿とさせる感じになっているが、あちらの作品とは異なり、移動はジョイスティックを使用して行う。攻撃ボタンは3種類あり、ボタンごとに使用するキャラを交代し、そのまま攻撃することが出来る。 ストーリー ザ・シードのネットワーク内に突如出現した謎の空間、通称「Unknown」。 君は、ゲームセンターの新型ゲーム機「ViSTer(ビスター)」から、 Unknownにダイブ中のキリト達をサポートする形で、共に冒険へと挑むことに。 システム ViSTerステーションでチケットを購入し、各種ゲームモードをプレイ出来る。自分だけのキャラクターにカスタマイズすることも可能。 ステーションに併設されているViSTerターミナルではクレジットを消費して、リソースカードの印刷やランキングの確認、ガシャの利用が可能。 ViSTerステーション エピソード チケットを1枚消費してストーリーを楽しめるクエスト。クエストについては後述。 トライアルタワー 難易度が高いクエストに挑める上級者向けのモード。このモードをクリアすると希少な報酬が手に入る他ランキングに登録できる。また、時々開催されるイベントはこのモードでしか進めることはできない。日替わりで特定のエリアにおけるレアドロップ率が増加する。 カスタム クエストで入手したリソースを用いて、パーティーの編成や装備が可能。但し、一定時間を越えるとチケットが消費される。ダブッたカードを合成に使用して覚醒レベルを上げることも可能。 ショップ リソースカードをスキャン(複製)してゲーム内で購入、 ショップ限定リソースをCol,チケット、ユイメダルのいずれかで購入 ガシャで得たメダルでガシャ限定リソースを交換(所謂、天井) 手持ちのリソースを売却 ……のいずれかが可能。 ログイン時に1回入ることができる。クエストを行うごとに再入場可能。なお、ショップ時間は延長ができない。 リニューアルに伴い、ログインボーナスとして手に入るユイメダルを使用して、ショップ限定リソースを購入することが可能になった。 デフラグマッチ 07月19日のアップデートで追加された新モード。最大3名のプレイヤーが時に共闘し、時にライバルとなって競い合う風変わりなモード。マッチの結果獲得できる“リーグポイント”を競い合う。 リーグポイントの獲得方法は、モンスターの撃破、アイテムの回収、ランダムボーナスのクリア、大型モンスターへのファーストアタックとラストアタックなど様々。 バトル中に得られるリーグポイントを既定のボーダー以上稼ぐとリーグスコア獲得でき、バトルを繰り返して“リーグスコア”をためることで、より上位のリーグに挑戦できる。 リーグはスタンダードリーグ、アドミンリーグの2段階に分かれており、特定のクラスに到達すると、限定称号やヒーローログなどを獲得できる。 デフラグマッチで使用できるカードにはサポートログが50種以上追加され、サポートログを編成してデフラグマッチに挑むと、サポートスキルを発動できる。 サポートスキルは強化、固有、回復の3種類があり,覚醒レベル5まで強化可能。 ViSTerターミナル カード印刷 リソースカードやプロフィールカードの印刷ができる。ガシャで手に入れたカードをスキャンするにはこのモードが必須。 印刷する際に100円追加することでホロ加工することも可能。 剣士の碑 店内ランキングやベストスコアを確認できる。 良く使われているヒーローログなど様々なジャンルでのランキングや階層ごとの1位のパーティメンバーが確認でき、自分のチームの編成する際の情報に役立つ。 ガシャ ヒーローログ、武器・防具が出てくる要素。 期間限定ガシャ、プレミアムガシャ、VPガシャの3種類がある。 100円を投入すると10個の未解析ログが出てきて、3つが解放され、次の100円を入れると3個解放、最後に100円を入れると4個解放される。解放せずに途中でやめることもできる。 カードのレアリティは星1~5まで存在する。星1は青、星2は銅、星3は銀、星4は金、星5は虹で表示される。 VPガシャ ゲーム内で手に入れたVPを消費するガシャ。100VPで3連、300VPで10連。 プレミアガシャ 比較的レアなカードが出やすいガシャ。 期間限定ガシャ その名の通り期間内にピックアップされたキャラのカードがゲットしやすくなるガシャ。 ピックアップされるキャラクターは一週間毎に変わる。 カード ヒーローログ、武器、防具に分かれている。 ヒーローログにはそれぞれロールと装備できる武器の種類が決まっていて、リーダースキルに関してはキャラクター毎に決まっている。 サポートログが新たに追加されデフラグマッチでのみ効果を発揮する。 クエスト 活動限界(いわゆる制限時間)(*1)(*2)内にフィールドにいるボスを倒すだけでクリアとなるが、タイムオーバーになるとゲームオーバーとなり、コンティニュー画面になる。コンティニューは1チケットを消費するが、 チケット切れの場合は強制的に1クレジット消費となり、このタイミングでチケット購入はできない。 活動限界が半分以下になるとグリードが発生し、撃破するとリソース等のアイテムが大量に出現する。 スキル 画面右下のパネルをタッチすることで、スキルレベルに応じたスキルを発動できる。 クエスト開始時はスキルレベルは0だが、敵を倒したりダンジョン内に設置されたミッションを成功することでレベルが上がり、威力も強力になる。 スキルを連続で使用すると「アクセラレーション」が発生し、ダメージ倍率がどんどん上昇していく。 また、スキルには以下の種類が存在している。 攻撃スキル…強力な攻撃系のスキル。属性攻撃なども存在。 補助スキル…回復やステータスの強化ができるスキル。 パッシブスキル…発動後、効果が常に発動するスキル。 カードを登録するとさらに以下のスキルを発動できる。 シンクロスキル…リーダーを任命するとクエスト中に一度だけ使用できるスキル。効果は強力なものばかり。 フレンドスキル…プロフィールカードをスキャンするとそのキャラのゴーストが出現して攻撃を行う。 フィールドでは以下のギミックが用意されている。 エスケープポイント クエストから離脱できる装置。それまでに獲得したリソースは持ち帰ることができる。 ミッション 達成でスキルレベルが上昇。アイコンの赤い色の割合が多いほど、難易度が高くなる。 ヒールスポット この装置に乗るとパーティ全員のHPが徐々に回復していく。 フラグメント 一定量集める毎に「未解析ログ」が獲得できる。 クエストをクリアするとリソースを報酬として入手できる。 リソースには以下の種類がある。 ヒーローログ ログに描かれたキャラクターをクエストに出撃させられるようになる。 装備品 武器や防具、アクセサリ等があり、ヒーローログに装備させることが可能。 ただし武器に関してはヒーローログに記されていた武器アイコンと同じ種類にしか装備できない。 消費アイテム コル(お金)を入手する、ヒーローログや装備品強化の材料になるなど、様々な種類がある。 Visterモバイル 「Visterモバイル」という連動サイトがある。フレンドの管理、キャラを探索に出してColや育成アイテムを回収したり、筐体では時間制限内に行わねばならないストレージ整理・合成などを時間無制限で行える。登場キャラとチャットを行う事もできて、たまにキャラクターから冒険のお誘いが貰える。お誘いに乗ってゲームセンターに行き、誘われたキャラクターを編成するとそのキャラの能力が一時的に強化される(*3)。このあたりは同じバンナム作品の、アーケード初代「アイドルマスター」の息吹を感じさせる。なおあっちの伊織様と違って呼び出しの有効期限は全キャラ一律で(Visterモバイルにログインした時点を起点に)24時間となっている。 ゲーム中に閲覧したエピソード(会話シーン)をブラウザで見直す機能もある。 評価点 原作の再現に力が入っている 中でも新しいスキルは全て爽快感がある。 プレイヤーはキリト達の協力者という点を上手く活かしている。 クエスト開始時には先頭にしたキャラと画面越しにタッチを交わす演出が入る。エギルは他キャラと比べて目に見えて手が大きく、リーファはリアクション時に揺れる。 テンポが良く、ゲームを進める度にキャラがわかりやすく強くなる。 ガシャの価格が安い 100円~300円。さらにレアリティ内訳は最初の100円で判明するので、目当てのレアリティが来るまで100円3個開封を繰り返すといったプレイである程度節約が可能。ピックアップについてはガシャメダル交換という形で事実上の天井も実装されている。 ホロ仕様にするのも100円を追加するだけで済む。 ダブッたカードが無駄になりにくい。 上述で挙げたように合成でキャラの経験値になる。同一種類のカードを合成すると「覚醒」となり、経験値による強化より大幅なパワーアップが見込める。 カードのバリエーションが豊富 期間限定のカードは水着や温泉にGGOで披露した男の娘キリトなど時期に合わせたものが多い。それぞれ性能や持てる武器・スキルが異なり、同じキャラで複数のプレイスタイルが可能。 度なるアップデートにより遊びが大幅に広がる 中でも初回プレイ(チュートリアル)無料化やレベル上限解放、合成でのEXP増加等恩恵が非常に大きい場面も。入手まで日数がかかっていたユイメダルも最大で1日2枚入手出来るようになった。 問題点 トライアルタワーとデフラグマッチが高い。 トライアルタワーとデフラグマッチはエピソードとは異なりチケットを2枚必要とするため(ボーナスはあるものの)進めていくとなるとどうしてもお金がかかる。また、進めていけばいくほど難易度が上がるためヒーローログや武器の強化は必須。イベントのメインタスクやサブタスクもこちらでこなすことになる。 ログの強化に時間がかかる。 ヒーローログ、武器、防具の強化はトライアルタワーやエピソードを進めるのに必須であるものの、レベルアップに必要な経験値が多く強化に必要な素材、あるいはEXPチップを入手するのにもエピソードやらトライアルタワーやらを進める必要がある。また、武器や防具はヒーローログに比べてレベルアップに必要な経験値が少ないものの、合成でしか強化できない。(ただし、最初から強化されている武器や防具が入手できることがある)合成EXP増加キャンペーンなど、強化が促進できるイベントが定期的に開催されているので、その時期を狙えば多少は軽減可能。 ユイメダルの入手方法 (改善) ショップの特別なアイテムや他人のカードから得られた星4~5のリソースを購入できる「ユイメダル」というアイテムがある。現在は毎日のログインボーナスとして1枚、さらに1クレジット以上消費すると1枚追加でもらえる。(以前は通算ログイン2~4日ごとに1枚で、それなりの日数のプレイが必須だった) 戦闘面ではゴリ押し戦法になりやすい。 そもそもアーケードでは欠かすことの出来ない時間制限が存在する関連上、ガードするより殴る方が良い場面が多い。ボス部屋突入→温存しておいたLv4/5のスキルを連続発動→秒殺……はよくある光景である。極端に強い隠しボスの場合は流石にガードや回避も必要だが、それでも上位スキル連打がトドメになるのはあまり変わらない。 キャラの格差 中でも新キャラのアルゴは全体的に隙が少なくサーチとクイックの合わせ技も面白いスキルを持っており、トライアルタワーの攻略に使われやすい。 エピソードの扱い ゲームのメインストーリーを追う「エピソード」だが、ゲーム内ではChapter2が終わったところで続きのステージが出現しなくなる。しかしストーリーは終わっておらず、 続きはVisterモバイル内で「エピソードキー」アイテムを消費してアンロックして閲覧 という形になる。不完全燃焼のまま、続きはWebでというのもなんともやりきれない。もっとも、ゲームの本番はトライアルタワーとデフラグマッチなのでエピソードが中途半端でもやりこみ勢からは問題にされていない、という面もある。 Visterモバイルのエピソードページ、メインストーリーのタブには「第1部」という意味深な表示があるが今後「第2部」が増えるのかどうかは不明。 なお、エピソードキー自体はステージクリアごとに手に入り、気がついたら99個になっていた……というぐらいには余るので、そっちの心配はほぼ無用。 やることが同じなので作業になってくる。 エピソードにしろトライアルタワーにしろやることは敵を撃破してボスを撃破するという流れに変わりは無い。そのボス戦も有利属性でスキル連打でほぼ片付いてしまうので、作業感が強い。 総評 「ソードアートオンラインシリーズ」初のアーケードゲーム。 システム面は簡単操作で初心者でも楽しめるシンプルな構造であるアクションパート、ワンコインで比較的レア度の高い者が入手し易くなるガシャ…とどれを取っても比較的高い完成度にまとまっている。 ストーリーやカードの多くも原作を再現しており、原作ファンならそれなりに楽しめることは間違いないだろう。 反面このゲームそのもののストーリー要素はかなり薄い。ただ、他のSAOシリーズにしばしば見られる重いエピソードやキャラの生死が懸かるような展開も無いので、そういった面ではSAOの世界観をライトに楽しめるゲームともいえる。 余談 稼動店舗が少ない。シンクロニカよりはましな数ではあるがラウンドワンに1店舗も設置されていないのはかなり痛い。 稼動からわずか2ヶ月で本作のカードを収納できるカードケースが発売された。 但しこのケースのサイズはスリーブ有りのカードには入らずスリーブなしでピッタリ入る程のサイズなので要注意。 2022年6月7日をもって定期アップデートは終了となった。 2023年3月1日に4月19日26 00でサービスを終了するアナウンスがされており、それ以降は遊べなくなる。 またサービス終了告知が出された月に本タイトルを稼働していたほとんどの店舗が「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」と入れ替えで撤去された。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6436.html
ウォーオブエアロ -Project MEIOU- 【うぉーおぶえあろ ぷろじぇくとめいおう】 ジャンル シューティング 対応機種 アーケード 発売元 ヤンチェン電子 開発元 アルュメ 稼動開始日 1993年 配信 アーケードアーカイブス【Switch】2024年2月29日/838円(税10%込)【PS4】2024年2月29日/837円(税10%込) 判定 なし ポイント アルュメお得意のアイレムリスペクトゲーム自体はまあまあ遊べる 概要 システム 評価点 問題点 総評 余談 移植 概要 アルュメ開発の縦画面シューティングゲーム。 …なのだが、1面の背景と言い自機の形状と言いデザインがどこからどう見てもアイレムの『イメージファイト』にそっくりなのである。 8方向レバー+2ボタン。全8ステージ2周エンド。2人同時プレイ可能。 システム ボタン1でショット。 ボタン2でポッドの方向を上下に変える。 ボタン1、2を同時押しすると変形。自機の移動速度が遅くなる代わりにショットの飛ぶ速度が速くなる。変形は何度でも行える。 また、2人プレイ時に双方の自機を変形させた状態で重なると合体し、ポッドの攻撃が強化される。敵の攻撃を受けるか障害物に接触するかボタン1、2を同時押しする事で解除される。 アイテムカプセルを破壊する事でアイテムが出現する。 ポッド 自機の左右に1ヶずつ付く。自機の左半分で取得すると左に、右半分で取得すると右に付く。 自機がショットを撃つとそれに合わせてショットを撃ってくれる。3段階まで強化可能。また、このポッドには攻撃判定はない。 V(バルカン) 自機の標準装備。真正面にしか飛ばないが連射可能。 5(5way) 5方向に扇状に弾を撃てるようになる。 S(サイド) 真横に槍のような形をしたショットを撃てる。地形に当たると何回か反射する。 X(Xレーザー) 自機の斜め四方向に小型の反射レーザーを撃つ。攻撃力は低めだが、地形の狭い場所で真価を発揮する。 D(ドリルレーザー) 貫通式のレーザーを撃つ。真正面にしか飛ばないが、攻撃力はトップクラス。 H(ホーミングミサイル) 2発×2連射可能な追尾ミサイルを撃つ。追尾性能はやや大雑把。 B(バックボム) 自機後方に弾を撃つ。放物線を描く。 3(3way) 自機前方3方向に弾を発射。5wayより連射性能が高く、弾速が速い。 B(スプレッドボム) 自機前方3方向に爆弾型ミサイルを撃つ。障害物に当たると爆発が起こる。威力は高いが連射が出来ず、隙も多い。 S(サーチレーザー) 敵をサーチするレーザーを撃つ。敵と横座標が合うと直角に曲がり、敵の方に向かって飛んでいく。隠し通路に入る事で入手できる最強の武器。 評価点 『イメージファイト』のリスペクトとは言え、自機同士の合体といったオリジナル要素も取り入れている点。 道中に隠し通路などもあり、『イメージファイト』との差別化を図っている部分もある。 作り自体は割と丁寧。 BGMも良質。OPで流れる曲、1面、2面、6面の曲は評価が高い。 リスペクトゲームである事に目を瞑れば普通に遊べる内容。4面を除いて極端に難しい箇所はなく、バグらしいバグもない。 3面の大気圏突入シーンや6面で夕焼けの塔をバックに宇宙へ飛び立つ演出も凝っている。 アルュメ製のゲームにしては珍しく常識的な難易度。 同社が過去にリリースした超高難易度シューティングゲームである『レゾン』や『ZING ZING ZIP』等に比べると遥かに遊びやすい。 問題点 特殊武器の性能がピンキリ。使える武器は使えるがそうでない武器は地雷扱い。 特に「サーチレーザー」が群を抜いて強力であり、これを取得した場合は他の武器すべてがアンチアイテムと化す。 逆に「スプレッドボム」「バックボム」「サイド」等は癖が強すぎて殆ど使えない。特に後者2つを取った場合、ステージによってはボスが倒せず自爆まで延々と粘らされるハメとなる。 全体的に敵の耐久力が高く、故に連射装置は必須と言ってもよい。これも『イメージファイト』譲りと思われる。 特に4面はこの傾向が顕著である。撃ちにくい、或いは壊せない位置にある耐久力付きの小さい砲台が所狭しとびっしり敷き詰められており、プレイヤーを殺意満々で出迎えてくる。さらに4面は地形が非常に狭いので装備次第では至近距離からこの「壊せない位置にある」砲台の弾を避けなければいけなくなり、これでは最早難易度が高いと言うよりただの嫌がらせである。この面が原因で本作を嫌厭するプレイヤーも少なくない。 逆を言えば4面以外はそこまで陰険ではない。 総評 決して悪いゲームではないのだが、独自性の乏しさや流通数の悪さにより一定の評価を得るには至らなかった。 今では見つける事自体が困難なゲームであるが、もし運よく遭遇する事が出来たら一度触れてみるのもいいかもしれない。 余談 本作の販売に関してはヤンチェン電子の他にテクモ(現:コーエーテクモゲームス)が関わっている(*1)。 基板のマニュアルがテクモ形式であり、元々日本国内向けのパブリッシャーとしてテクモが関わっていたが、ヤンチェン電子に統一された様である。更に言うとインストラクションカードやマニュアルにはメーカー名の記載が一切無いことから元々は素性も謎のままだった。 さらに余談であるが、このヤンチェン電子というメーカーはかつて存在していた台湾の会社であり、ゲームソフトの過度な違法コピー(*2)により訴えられ、有罪判決を下されたというエピソードがある(*3)。 見た目はただのリスペクトゲームだが、色々と裏事情が複雑なゲームなのである。またこれらの理由が原因かどうかは定かでないが基板の出荷数が極めて少なく、プレイ手段に乏しいのもマイナーぶりに拍車をかけたものと思われる。 ちなみに実際国内に出回ったのはヤンチェン版とアルュメ版の2種類だったという報告がある(*4)。 移植 アーケードアーカイブス版 アーケードアーカイブスの1作品としてNintendo Switchとプレイステーション4にて2024年2月29日に配信。稼働から約31年目にして家庭用初移植。「こだわり設定」にて1P側コントローラーで2P側機体を使用する、ステージセレクトと武器セレクトを有効にする(*5)、ショットボタンを押しっぱなしにしたままポッド反転ボタンを押した際にポッドが反転するようにする、といった事を設定可能。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/438.html
NINTENDO パズルコレクション 概要 評価点 問題点 総評 余談 ドクターマリオ 概要(ドクター) 評価点(ドクター) 問題点(ドクター) 総評(ドクター) ヨッシーのクッキー 概要(クッキー) 評価点(クッキー) 賛否両論点(クッキー) 問題点(クッキー) 総評(クッキー) パネルでポン 概要(パネポン) Pokémon Puzzle Leagueについて 評価点(パネポン) 賛否両論点(パネポン) 問題点(パネポン) 本作固有の不具合 ポケモンパズルリーグに起因する不具合と仕様 他機種より改善されなかった点・劣化した点など その他 総評(パネポン) NINTENDO パズルコレクション 【にんてんどー ぱずるこれくしょん】 ジャンル アクションパズルゲーム 対応機種 ニンテンドーゲームキューブ メディア GC専用光ディスク 1枚 発売元 任天堂 開発元 インテリジェントシステムズ任天堂トーセ各ゲーム開発はその他多数関与 発売日 2003年2月7日 定価 5,800円(税別) プレイ人数 1~4人 レーティング CERO 全年齢対象 備考 収録作のうち『パネルでポン』は劣化ゲーGBAケーブル同梱 判定 なし ポイント 一部難ありの名作パズル詰め合わせ『クッキー』以外の2つは海外N64作品の移植GBAまたは別売コントローラ 変換器ほぼ必須 マリオシリーズ ヨッシーシリーズ パネルでポンシリーズ 概要 任天堂発売のアクションパズル『ドクターマリオ』『ヨッシーのクッキー』『パネルでポン』のGC版をまとめて収録したソフト。 さらに、GBA本体に転送して遊ぶジョイキャリー版も収録している。 このうち新規に製作されたのはGCの『ヨッシーのクッキー』とGBA転送版の『パネルでポン』のみである。 これ以外はN64用として制作され、海外のみで発売されていたソフトの移植またはFC版のエミュレータ動作である。 本記事ではソフト全体の評価と、収録作品の個別の評価を同記事内で扱う。 各記事の詳細は『ドクターマリオ』『ヨッシーのクッキー』『パネルでポン』を参照のこと。 評価点 1つのソフトに本編3本+おまけ3本。原作はいずれも一定の評価を得たソフトであり、パズル好きならお買い得な収録内容といえる。 セーブ機能などプレイ環境の向上、4人対戦などゲームモードの追加が図られた。 いずれも原作は2世代以上前のゲームでありセーブ機能はなかった。本作はハイスコアなどの記録ができるようになり、複数のプレイヤーが個別に記録できる。 名前(セーブファイル)は各ゲーム毎に最大8つ用意されている。データが保存されないゲストユーザーの項目も用意されている。 特にFC版を原作とした『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』はこの傾向が顕著。 3作品のエンディングを見終わった後にメニューへ戻ろうとするとちょっとしたご褒美がある。 問題点 ハードの問題といえるが、細やかさと激しさの両方の操作が必要なジャンルにもかかわらず、GCの標準コントローラでは操作しにくい(*1)。 同梱品のGBAケーブルにGBA本体をつなぐか、ホリ製のデジタルコントローラ、非ライセンス品のコントローラ変換器がないと快適なプレイが期待できない。 当時任天堂が店頭配布していたカタログ本にはデジタルコントローラが推奨コントローラとして掲載されていた。 しかしGBAケーブルは保存状態が悪いと接触不良が発生しやすく、電池切れなどでいきなり接続が切れて操作不能になってしまうことがある。 かといってデジタルコントローラを使おうにも2021年現在はプレミア化しており、手に入れるには下手すると中古ですらこのソフトの定価よりも高くついてしまう。 対戦プレイの場合は当然それらが人数分必要となり、それなりの出費がかかる。仕方なく標準コントローラを使う人は最初からハンデ状態。 Wii用として販売されていたGCポート ⇒ PSやSFCコントローラ変換器を使用するのもひとつの手。 単体で発売されるはずだった旧機種用ソフトが元の作品2種と、新規製作作品1種を収録している構成から、メニューやセーブの仕様、ゲームモードやプレイヤーファイルの数が異なるなど、チグハグな印象を受ける。 『ドクターマリオ』と『パネルでポン』はもともと64用に開発されており、テクスチャ等を高解像度化せずそのまま流用されているため画質が粗い。それに合わせてタイトル・ゲーム選択画面なども粗いのだが、『ヨッシーのクッキー』だけはGCソフトらしい高画質なので逆に浮いている。また、パネポンはタイトル画面のロゴだけを新たに作ったのか、なぜかロゴだけがGCグラフィック相当の綺麗なものになっていてこちらもやや違和感がある。 とはいえ画質が致命的なレベルで悪いわけではなく、人によっては多少気になる程度に落ち着いている。 『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』の転送版はFCのエミュレータ動作なのだが対戦プレイはできない機能制限版(*2)。また『パネルでポン』の転送版は新規製作でGC版よりかなり細かい設定ができるものの、エンディングなどのご褒美要素は一切ない。 いずれも練習用またはオマケと割り切った方がよい。メーカーもそのつもりで入れていると思われる。 『パネルでポン』はメニューで「エンディング等はない」と言い切っている。 『ヨッシーのクッキー』に関しては、GBAではファミコンミニや新作が発売されず、GBAで遊べる手段として活用できた。また、Wiiのバーチャルコンソールも現在配信停止されているため、現在ではFC版を遊べる手段にもなっている。 『ドクターマリオ』と『ヨッシーのクッキー』の間に発売された『ヨッシーのたまご』や『カービィのきらきらきっず』といった他のパズルゲームは未収録。 移植・リメイクの機会に恵まれていないものが多いだけに惜しいところである。 総評 実質は発売未定となっていた旧機種ソフト+αのパズルである。 パズルゲームは一部の定番タイトルを除けばニッチ向けの作品であり、大多数の作品はプレイされる機会そのものが少ないが、本作は「一通り名の知れた複数タイトル収録によりまとめ買いを狙う」手法によりそのデメリットをカバーした。 パネルでポンの登場キャラが万人受けしないとされていた妖精に戻ったのも他の2作品の存在があったからこそと言える。 旧世代版から一転してバラエティに富んだ内容となった『ドクターマリオ』と、それに対して明らかにボリューム不足の『ヨッシーのクッキー』に加え、ローカライズの粗が目立つ『パネルでポン』など各ゲームのボリュームや品質にばらつきがある点は気になるところではある。 だが、これらの欠点に目を瞑れるパズルファンや、新作に触れてみたい各シリーズファン、細かいことを気にせずに多人数でにぎやかに遊びたいプレイヤーには十分な決定版ソフトとなり得るだろう。 余談 収録作の原作である『Dr.Mario 64』『Pokémon Puzzle League』は『NINTENDO 64 Nintendo Switch Online』の海外版に収録されている。 『ヨッシーのクッキー』に関しては海外での発売がなく、新規に製作された作品のため、本作でしか遊ぶことができない。 ドクターマリオ 開発元 ニューコム ポイント 北米で発売された『Dr.Mario 64』の移植しかし順当なリメイク作品であるといえる現状シリーズ最多のモード数3作品の中ではもっとも高評価登場キャラはなぜか『ワリオランド3』 概要(ドクター) 2001年に北米で発売された『Dr.Mario 64』の日本語ローカライズ移植。 ルールについてはこちらを参照。 評価点(ドクター) シリーズ最多を誇るモード数と新規追加要素。 1人用だけで「オリジナル」「おはなし」「VS COM」「フラッシュ」「たいきゅう」「スコアアタック」と、6つもゲームモードがある。さらに「おはなし」ではドクターマリオとワリオの話がそれぞれ用意されている。 2人用も「VS」「フラッシュ」「スコアアタック」の3ルール、4人用も「VS」「フラッシュ」「タッグバトル」の3ルールとゲームモードが豊富に取り揃えられている。 対戦の新ルール「フラッシュ」はウイルス全てではなく、光るウイルスだけを全て消せば勝ちになるモード。そのため、ウイルスを素早く消していくことが重要になる。光っているウイルスを全て消すと勝ちというルールは『テトリスフラッシュ』に近いものとなっている。 1人用の新モード「たいきゅう」は、次々に増えていくウイルスを延々と消して行くエンドレスモード。全て消しても復活するため、まさに文字通りの耐久モードである。通常の条件のほかに、上3段までにウイルスが来てしまうとその時点でゲームオーバーになる。 「おはなし」モードは近今のゲーム風に仕立ててあり、簡単に言うなら『ぷよぷよフィーバー』のような形式で進行する。ただしキャラクター同士の会話はあまり多くない。 ストーリーを簡単に説明するとマリオの場合「ウイルスの治療薬をマッドシタインに奪われたので奪還に向かう」、ワリオの場合「マリオの治療薬を使ってひと儲けしようとしたらマッドシタインに先を越されたので奪いに行く」というもの。 難易度によりストーリーモードの大きな変更はなく、敵との戦闘形式が変化(*3)したり、NORMAL以上の難易度である条件を満たすと隠しキャラが登場したりするのみ。一応ストーリーはマリオ編とワリオ編の2つ用意されており、マリオ編はハッピーエンド、ワリオ編はバッド(兼トゥルー)エンドとなる。 「おはなし」モードで攻略したキャラは対戦モードで使用できる。対人戦では特に性能差はないのだが、対CPU戦にするとキャラに合わせてAIのレベルが変化する。 隠しキャラは最初から使えず、NORMAL以上かつノーコンティニューで勝利すると使えるようになる。隠しコマンドでHARDより難易度が高い、S-HARDに挑戦できる。 キャラクターにそれぞれボイスが追加されている。 ただし2連鎖、3連鎖、4連鎖、勝利時、ダメージ時の5つまでしか用意されておらず、ボイスが豊富に存在した『ぷよぷよ』シリーズなどに比べるとやや物足りない感じはある。 とはいえ、連鎖で勝敗がつくゲームでもないので妥当だという考え方もできるが。 BGMのアレンジは耳障りにならないよう上手く仕上がっている、ローカライズ自体が非常に丁寧など、3作品の中では評判は上々。 前述の通り条件を満たすことで隠しボスも出現し、後述の対戦で使用できるようになるなど、ちょっとしたやりこみ要素もある。 なおサウンド制作はティーズミュージックが担当している。また今作の追加BGMはのちに『Dr.MARIO 細菌撲滅』にも使われた。 問題点(ドクター) 登場キャラクターは『ワリオランド3 不思議なオルゴール』から流用されているが、その必要性が薄い。 クリボーやノコノコ、パタパタのような有名なキャラクターならともかく、ヤリまる、フーセン魔人、ハンマーロボ、マッドシタインなど、余程のマリオファンでないと名前がすぐ思い浮かばない(下手すれば本作オリジナルと勘違いされかねない)キャラクターを対戦相手として出されても印象が薄い、というのが正直なところだろう(*4)。ちなみに操作キャラではないが、カサマルもガイド役として登場している。 原作のラスボスは「ナゾのゾウ」名義で登場しているため、しれっと原作のネタバレになってしまっている。(*5)。 ストーリーの舞台はオルゴールの世界ではないため、ヤリまるやマッドシタイン、ハンマーロボといった一部の敵キャラは単にナゾのゾウの手下という設定で登場する。 良く言えば原作のネタバレ防止かつ、原作シリーズの敵キャラの中で比較的知名度があるということだが、悪く言えば原作『ワリオランド3』の世界観を完全にぶち壊しているという事でもある…。 リトライが確認なしで行われる。 全てのモードで共通の仕様としてポーズメニューで「もういちど」を選択するとリトライすることができるのだが、選んだ時の確認が一切ない。 これでリトライした場合はコンティニューした扱いになるのだが、それまで稼いだスコアもリセットされ、0になってしまう。それどころか、今までに稼いでいたスコアを基準にしてランキングに登録することもできない。 この弊害を受けやすいのが「たいきゅう」モード。長時間のプレイでスコアを積み上げていくタイプのモードなので、どんなにスコアを稼いだとしてもこれを選択するだけで全てが水の泡となってしまう。 総評(ドクター) 北米で発売された『Dr.Mario 64』の移植であるうえ、登場キャラはなぜか『ワリオランド3』からのものだったりと謎な部分もあるが、シリーズ最多を誇るモード数と新規の追加要素等があるうえ、ローカライズ自体も非常に丁寧で、3作品の中では最も評価が高い。 GB版やFC版経験者のみならず、未プレイ者にも順当な進化作として普通に遊べる良質なものとなっていると言える。 ヨッシーのクッキー 開発元 トーセ ポイント 3作品で唯一の非ローカライズ移植の新規作品画質に関しては3作品で一番良いしかしモードはFC版+α程度でボリュームでは最下位ただしゲームモードの数自体はSFC版と同じいちおう順当なリメイク作と言える出来 概要(クッキー) 元々N64用ソフトが原型である同時収録の他2作品と違い、これのみはパズルコレクション収録のために新規に作成された作品。 クッキーの並ぶ列を縦横にスライドさせ、一列すべてを同種のクッキーで揃えるとその列が消える。 評価点(クッキー) 他の2作品よりも高画質で見やすい。唯一GCソフトらしい画質。 コントローラの種類を抜きにすれば、GB版以来の4人対戦が手軽に可能となっている。SFC版と同様、性能の異なるマリオ・ヨッシー・ピーチ・クッパの4名の中から使用するキャラクターを自由に選ぶことが可能。 ちなみにGB版では4人対戦を行うためには「本体4台、カートリッジ4本、通信ケーブル3本、4人用対戦アダプタ1台」が必要なブルジョワ仕様だった。とはいえ、GBで4人対戦できるということ自体は当時としては破格であったと言える。 クッキーの絵柄が変化し、ヨッシーのクッキーを使わないと消せないコウラが登場する11面以降もしっかりと収録。セーブ機能が追加されたことにより、長丁場の攻略もしやすくなった。 ステージ間のコーヒーブレイクも本作用に新たに作られており、オプションで自由に見ることも可能。 今作で新たに「ストーリー」「ヒント」モードが追加された。 「ストーリー」はドクターマリオの「おはなし」と同じく近今のゲーム風に仕上げたもの。プレイヤーはマリオ ヨッシー(キャラの性能はマリオと全く同じ)を使い、道中に立ちはだかる敵とVSのルールで勝負していく。 難易度に応じて敵の強さとタイムオーバーになるまでの制限時間が異なる。 「ヒント」はゲームの操作方法や、対戦での攻撃の種類についてなど説明を見ることができる。 その他にゲームの設定を変えられるオプション機能も搭載している。 BGMは基本的に既存曲のアレンジが多く悪くないが、今作で追加された新曲も複数存在する。 特に、完全新曲であるストーリーモードの通常対戦BGMは評価が高く、普通の対戦でも使いたかったという声が多い。 賛否両論点(クッキー) ストーリーモード周り ストーリーを簡単に説明すると、「作ったクッキーをクッパに奪われたのでクッパの城に向かい奪い返す」というかなり簡単なもの。 テキストはドクターマリオ以上に少ない。また、難易度を上げてもストーリーの変化は一切ない(登場するキャラは変化する)。 さらにこちらはメッセージの他、会話画面も子供の紙芝居風で進行する。テキストに漢字も一切使われていない。 ただし、登場キャラクターの多くがなぜか『ワリオランド3』からであったドクターマリオとは違い、こちらの登場キャラは『スーパーマリオブラザーズ』、『スーパーマリオワールド』のものであるため、比較的有名なキャラが多い。また、難易度によって出現するキャラも変わる(*6)。 対戦画面は常に背景が同じ、BGMも最後のクッパ戦以外は全部同じと変化に乏しい。他2作品が特徴的なのでよけいに物足りなさが目立つ。 ステージ6ではドッスン・カメックが一度に現れるが、3人対戦というわけでもなく普通に1回ずつ対戦するだけ。反面最終ステージのクッパは3回先取しなければならないなど、ステージの概念があまり意味をなしていない。 もっとも、ラストステージのクッパに関しては「ラスボスだから容易に倒せない」「ラスボスだから特別仕様」等と考えればそこまで不自然ではないかと思われる。 他の二作品とは違い、HARDより上の難易度は用意されていない。ただし、オプションの項目でCOMがより強くなる「かくしCOM」という要素は存在する。 問題点(クッキー) ゲームモードは1人用が「オリジナル」「ストーリー」の2つ、対戦が「ふたりでたいせん」「みんなでたいせん」の2つのみ。他の2作より明らかにボリューム不足。SFC版に収録されていたパズルすらない。 ただしSFC版にはストーリーモードがないので、実はモードの数自体はSFC版と同じ。 セーブの際にいちいちセーブ中画面に切り替わるので実際より長く感じる。 総評(クッキー) GB/FC版やSFC版の『ヨッシーのクッキー』のGC版新規作品であると共に、同時収録の『ドクターマリオ』『パネルでポン』と違い、今作唯一の非ローカライズ移植の新規作品。 グラフィックに関しては3作品の中で最も良い反面、ゲームのボリュームに関しては他2作より劣る。SFC版にあったパズルも今作には無い。 その代わりかSFC版に無かったストーリーモードが新たに追加されており、実はモードの数自体はSFC版と同じである。 加えてGB版でハードルの高かった4人対戦も本ソフト1つ+GC1台+コントローラー4つで可能になっている。 その辺りを考慮すれば、GB/FC/SFC版の順当なリメイク作であると充分言える出来になっていると言っていいだろう。 パネルでポン 開発元 メインプログラム Nintendo Software Technologie(NST)CG・BGMなど インテリジェントシステムズ、任天堂 判定 劣化ゲー ポイント 海外64ソフトを流用したSFC版続編リメイクのGC移植という複雑な生い立ち米国製→ローカライズ→移植でなぜか不具合増加ゲーム内の1分は実時間の1分10秒ゲーム内では一切明かされない初代キャラとの母娘関係 概要(パネポン) 1995年のSFCソフト『パネルでポン』のGC移植版。 左右2マス分のカーソルを動かして下からせり上がってくるパネルを入れ替え、同じパネルを縦か横に3個以上並べると消える。 説明書ではSFC版の箱絵とともにリメイク作と紹介されているが、妖精の世界という設定はそのままに、キャラクターは従来のリップ達からフリルら次世代新キャラに交代、SFC版とは異なるストーリーが展開される。 実は海外で発売されたNINTENDO64用ソフト『Pokémon Puzzle League』を原型に、キャラクターや演出等をSFC版に準じて変更したゲームである。 そのためSFC版の次世代を描いた続編新作寄りのリメイク作であると同時に、海外N64ソフトの日本向けローカライズ兼GC移植作ともなっている。 Pokémon Puzzle Leagueについて 北米で2000年に発売されたパネルでポンの64版。メインプログラムの開発はSFC版担当のインテリジェントシステムズではなく、アメリカのNSTが担当している。 発売当時は唯一アニメ版ポケモンをベースとしたゲームであり(*7)、雑誌64ドリームでは任天堂広報により日本版発売の可能性もほのめかされたが実現はしなかった。 これら2作のメインスタッフおよびテストスタッフは一致しており、パネルでポンのスタッフロールには本来表記する必要のないパッケージデザイナーの名前も明記されている。 + 参考画像 ポケモンパズルリーグタイトル画面 ルール説明画面 パネルでポンのルール説明画面。パネルの並びが一致している。 いずれもゲーム画面の数字や文字、パネルのデザインが一致しており、洋ゲーショップなどで先行してパズルリーグを購入しプレイしていたコアなパネポンファンはパズルコレクションの画面写真が公開された時点で共通性に気づいていたようだ。 評価点(パネポン) 画質・表現は64相当となるがリメイク作として順当に進化している。 特に対戦ゲーム画面の上に表示されるキャラクターが顕著。前作では小さめのドット絵だったが、本作ではイラスト調になり、より大きくかわいくなった。 勝つと気持ちの悪い投げキッスをし、負けると白く燃え尽きる魔王など、敵キャラ陣もコミカルに描かれている。 ボイスも大量追加。連鎖・同時消しでそれぞれセリフの発音が変えられており、中にはセリフそのものが違うキャラクターもいる。 VS.COMや対戦モードのキャラクター選択時もアクセントを変えていたり、違うセリフを言ってくれる。 VS.COMではデモで漫画のコマのような画面転換を用いたり、平面のイラストに3Dのオブジェクトやプリレンダ作成のキャラクターを重ねたり、ボスキャラであるクジラのジルバ戦では背景に一枚絵が使われていたりと目新しさがある。 SFC版では一部キャラで重複のあったゲーム画面のBGMと背景が完全にキャラクター個別になった。 旧作に見られたバグの改善。対戦での激しい連鎖や返しの応酬でもフリーズしなくなった。 SFC版に存在したおじゃまパネルに関するバグの解消。重要テクニックの「おじゃま返し」が途切れる、フリーズするなどのバグが生じていた。 ポケモンパズルリーグでまれに発生した「パネルがえんえんせり上がり続けて並べても消えず、ゲームオーバーにもならない」バグの修正。 処理落ちの改善。しかもオプションであえて処理落ちを再現するよう設定することもできる。 当時としては最強レベルのCOMプレイヤー。 VS.COMの難易度設定ではHARDより上のS-HARDに続き、さらに難しいV-HARDが追加された。 V-HARDにもなるとCOMプレイヤーはやたらと粘り強く、おじゃまパネルの送りあいによるラリーが期待できる。火力が不十分だと長引いて10分越えも。SFC版ではもう楽勝で物足りないという人も安心してその強さを体現できるだろう。 カーソル速度の上昇だけに頼らず、ステージごとに思考パターンを変えており、例えばプレイヤー側がせり上げするまで様子見するなど、思考ルーチンはかなり細かく組まれている。 V-HARD自体は『ポケモンでパネポン』で既に実装されていたが、「ステージクリア」のボスと同様にHP制の対戦方式だったため、プレイヤーと同じ条件で戦えるのは本作が初となる。 システム面の追加・改善いろいろ オプションモード、自作パズル作成機能、4人対戦モードの新規追加。 オプションではサウンドテスト、連鎖・同時消しカウント表示の半透明化、前述の処理落ち設定なども可能。 SFC版では13まで、それ以上は?と表示されていた連鎖カウントが14以上も継続表示される。こちらもオプションでSFC版と同じ設定にすることも可。 パズルモードが選択不可のステージクリア制から問題選択制になる。 クリア数に応じて新たにステージが開放される形式へ変更されたため、詰まってもとりあえず後回しにして他の問題をプレイできる。 3Dモード 新ルールとして3Dモードが追加された。20列相当のパネルが左右が繋がった筒状になってせり上がってくる。筒を回しながらプレイし、裏側まで手を回さないといけない。 従来の2D以上のパネル数があるため上級者になればアホみたいに長い連鎖も可能。脳汁が出ること請け合い。 現状このモードはポケモンパズルリーグと本作のみの搭載となっている。 賛否両論点(パネポン) 説明不足のキャラクター交代とその設定 2002年末にパズルコレクションの発売と同作への収録、画面写真やキャラクターイラストなどの情報が公開されたが、主人公はSFC版の「リップ」に似てはいるものの、髪形や服が微妙に違う「フリル」という名の別のキャラクターだった。さらにゲーム画面で確認できた他の妖精の多くも「SFC版とは似ているようで違う」というデザインになっていた。 + 参考画像 今作の主人公「フリル」(左)と、SFC版の主人公「リップ」(右)は別キャラ。似てはいるものの、髪形や服が微妙に違う。 発売直後もメーカーや開発サイドからの言及は特になかったが、公式攻略本で「フリルはリップの娘」と紹介され、後の世代の話であることがやっと明かされた。しかし公開された設定はたったこれだけである。 初報ではこの親子関係に触れられることはなく、さらには設定説明や先代キャラの登場などゲーム内にそれを明示する表現は全くないため、しこりや余計な憶測を呼ぶ原因となった。 しかし他の任天堂キャラへの交代が繰り返された当シリーズにおいて、SFC版のキャラクターによるシリーズ展開を諦めていたファンからはGC版がSFC版直系の後継作として発売されたこと自体が奇跡と、おおよそ好意的に受け入れられている。 SFC版のリメイクを謳っていたのにキャラクターが変えられているのもおかしいのだが、初報から次世代キャラであることを公表しておけばいくらか心象は良かっただろう。 ゲームにはリップをはじめ大人になっているはずの先代キャラは一切登場しない。この手の世代交代物によくある両者のからみが一切見られないのは残念極まりない。 女子向け色の強いキャラクターと世界観 また、SFC版と同じようなキャラクターのデザインである事は、良くも悪くも人によって評価が分かれやすい。「SFC版からそうだったので問題無い」「さすがにもう慣れた」という人や、「全く問題無い」「むしろこれがいい」という人もいるが、やはり「このキャラデザインには抵抗がある」という人もいる。 前述の通り、オムニバスソフトの収録作となったため「パッケージを手に取りレジへ持っていく」という購入時の難易度は大幅に下がっている。恥ずかしがっていた人も今度はついでにプレイしてみてはいかかだろうか。 ストーリー内容に関する点 VS COMのストーリー序盤は「妖精界の異変から唯一免れた花の妖精が他の妖精の正気を取り戻し、皆で妖精界を征服しようとする巨悪と対峙する」というものでSFC版と一致するが、後半の筋書きはSFC版と全く異なる。 + 以下ネタバレ注意 途中で太陽の王子と名乗る美少年剣士「カイン」が現れ合流。フリルと"宿命的な出会い"(キャラクター紹介より)を果たす。 後半の敵キャラが「フェニックス」「ドラゴン」ではなく、夫婦双頭竜の「キックチョップ」とマジシャンの「ジョーカー」となっている。 その後SFC版と同名のキャラクター「魔王サナトス」「女神コーデリア」が登場するが、外見やキャラクター設定が異なる。 サナトスはどちらも角付きモヒカンマッチョの大男だが本作では白髪になっている。SFC版に登場した魔王の「オリジナル」「本人」である可能性はあるが、説明は一切ない。 コーデリアは裸で金髪ロングヘアという共通点がある。しかし顔がだいぶ異なる上、各ストーリーの差異からどう考えても全くの別人。 真の敵は女神ではなく、私利私欲のためにクジラのジルバを操り悪事を働いた魔女三姉妹だった。この三姉妹はHARDをノーコンティニューでクリアするか、V-HARD以上でクリアすると最後に戦うことができる。 勝利した後のデモの最後には三姉妹の長女が「これで終わったと思ったら大間違いだよっ!」のセリフを吐いて終了するため、「この続きが見られるのではないか」「より難しいゲームモードが公開されるのではないか」と捉え、前作のようにV-HARDをゲームオーバーなしでクリアしてみたプレイヤーもいるが、それでもエンディングは全く変わらない上にV-HARDが最高難易度のため、無駄な努力である。 また続編への持ち越しとも受け取れるが、残念ながら続きの話を描いたゲームはない。どちらにしても尻切れトンボ感は否めないだろう。 なお、勝った場合は上記のデモの後にスタッフロールのBGMが変化するが、負けた場合はコンティニューができず、そのまま通常のスタッフロールに移行する。 BGMについて パネルでポンはキャラクター固有曲をはじめとした多数のBGMが好評を得ていた。本作において既存曲はアレンジされるか、さらには新曲へ入れ替えがされており、曲によっては賛否両論がある。 多くは順当なアレンジだが、緑の妖精、月の妖精、魔王は別曲に入れ替わった。 前2曲は曲調を引き継いだ新曲となっており、前作の雰囲気を壊すものではないため、違和感はあまりない。 SFCの魔王曲は勇ましさとコミカルさが同居した名珍曲として大好評だったため、作風がガラリと変わったGC曲に残念がる人は多かった。曲自体はシリアスな正統派路線でカッコいいのだが、SFC版の印象があまりにも強すぎる。 一方で、風の妖精の曲はサビがカットされ短くなり、通常エンディング曲はリピート多用でメリハリがなくなった。 ちなみにBGM担当がGB版『ヨッシーのパネポン』と同じ人のせいか、後者にはヨッシーアイランドOP曲のフレーズが混じっている。 SFCの緑の妖精のピンチ曲はライオン(中ボス)のピンチ曲に流用されている。もっともこちらは一部で「怖い」とも評される激しい曲調の上、相応にアレンジされているため、違和感はない。 そのほかアップテンポになった宝石の妖精、禍々しさは薄れそのまま善玉キャラにも転用できそうなボス・キックチョップの曲など、前作から大胆にアレンジしつつ新風を吹き込んでいる曲もある。 もちろん新曲はキャラクターや場面の雰囲気に合っており全体的に好評。ストーリーデモ用の曲は状況に応じ多数追加され、スローテンポのクジラのジルバのピンチ曲など意外な構成の曲もある。このパズルゲームらしからぬ多様性という点においては前作のツボをきっちり押さえている。 制約のある3Dモード 3Dモード自体は新鮮味があり面白いのだが、 肝心の1人用VS.COMや4人対戦で3Dモードを選ぶことはできない 。 エンドレスなど3Dのあるゲームモードでも、これを選んだからといってエンディング等の変化は全くないため、中途半端さやおまけ感が拭えない。 漢字混じりの太い丸文字フォント 独特な手書き風のフォントを採用している。ポップでかわいらしいデザインとも取れるが、濁点・半濁点付きの文字は元の文字をやや左下へ詰め、右肩へ「゛」「゜」を追加するなど、各文字のサイズや太さに統一感はなく、読みやすいとも言い難い。 スタッフロールの人名や、作中で多用される用語の「連鎖」「妖精」「魔王」などはともかく、「好奇心旺盛」「神秘」などの漢字もごく平然と使われている。漢字を排除したほかの2作とは対照的。 振り仮名の表示や、漢字を使わず かなで表示させる機能はない。小学生低学年あたりまでのプレイヤーにはやや厳しいものがある。 問題点(パネポン) このゲームの問題点は、ローカライズ移植の際に粗だらけにされたプログラムと、前作プレイヤーからの評価要素を削除した一方で、改善要望には応えられていないという点に集約される。 前述の通り海外スタジオ開発ソフトの日本向けローカライズ作であり、開発傾向が前作のブラッシュアップではなく、とりあえず見様見真似でひととおりの仕様だけは揃えて移植した感が強い。一方で後述の6桁固定スコアなど、原作の意図を汲んでいない仕様の改変もある。 さらにはローカライズと移植が施された結果として、なぜか新たなバグや不具合が増加する事態になった。 SFC版でプレイヤーに不利益のあるバグはおじゃまパネルの処理くらいだったので、これらのバグがよけい目立つことに。 バグ等に業を煮やしたプレイヤーからは、同時収録された体験版相当のGBA転送版の方がマシとか言われた。 本作固有の不具合 パズルゲームとして致命的なタイマーのバグ このゲームでは実時間の約1分10秒がゲーム内では1分としてカウントされる地味ながら重大なバグが存在する。 そのため2分ちょうどで終わるはずのスコアアタックが実際は2分20秒ほどある。他機種より制限時間が長いため容易に高得点が取れる。 他のゲームモードにて表示される経過時間も当然不正確なものとなる。実際の経過時間は表示時間よりも多い。 同様に64から移植されたドクターマリオにこのバグは存在しない。またパネルやカーソルの挙動などゲームスピードに影響はない。 その他、デモやメニュー周りの不備・不具合が目立つ。一言で表現すると仕事が雑。 VS.COMのストーリーデモ メッセージ欄横に表示されているキャラクターはセリフだけでなく、状況説明やキャラクター名紹介などセリフ以外の文章でも口パクしている。 フリルと背景の切り替えタイミングがズレて不自然に見える場面がある。 オプションのサウンドテストでフリルの説明メッセージ音が被り、うるさい。 「BGMを きけるんだよ」「きにいった きょく あったかな」のメッセージ音がえんえん繰り返され、サウンドテストを全力で邪魔してくる。 一応回避方法はある。あらかじめSEボリュームを下げておき、サウンドを再生したあとすぐ上の効果音へカーソルを合わせればよい。ただしSEボリュームを下げてもSEの音量が目立たなくなる程度に小さくなるだけで、完全に消えるわけではない。どうしてもカーソルの移動音やメッセージ音は被る。 ポケモンパズルリーグの同オプションではメッセージによる説明がないためこのようなことは起こらない。また、こちらは今作と違いSEボリュームを下げると完全にSEが消える。なぜ変えた? さらに曲は必ずフェードインしながら再生されるので、先頭がわずかに切れる。ただしこれは2作とも同じ。 この他発生頻度は相当低いものの、メニュー画面でごくまれにフリルがくしゃみをすることがある。当然サウンドテストでもお構いなし。本来ならば聞けたらラッキーで済むサプライズ演出となるはずだが、これらの妙な仕様ではまず基礎をしっかり作ってよ、と言いたくなる。 スタッフロール最後の著作権表記に使用されている文章画像がまともにトリミングされておらず、汚く見える。 GCに合わせた画素数に拡大した際の比率が合っていないのか、さらには透過処理させるつもりの文字周りが透けずに表示されているようだ。 一方でタイトル画面のロゴだけはGCグラフィック相当の綺麗なもの。64ソフトとして開発していたときのロゴと差し替えたのだろうか。 ルール説明で特定のフリルのセリフが繰り返し表示されることがある。 正確にはメッセージ欄1枚で収まらないセリフを2枚に分け、1枚目と2枚目をループ表示させている。ボタンを押し進めていないのにえんえん同じメッセージだけ繰り返されるのはかなり違和感がある。 吹き出し状のメッセージ欄もフリルの動きに合わせて上下に激しく動いており、単純に読みづらい。 ポケモンパズルリーグに起因する不具合と仕様 VS COMでセーブをした後再開すると1ゲームオーバー扱い。このためノーコンティニュークリアを目指す場合は一切中断できず面倒なことに。 ポケモンパズルリーグには逆のバグがある。ゲームオーバーになってもその場ですぐコンティニューせずに一度メニューへ抜けてから再開すると、ゲームオーバー数がカウントされない。このバグを修正しようとしたのだろうが、結果的に今度は新たなバグを生むという事態になった。 ただ、本作ではゲームオーバーの有無によるストーリー等の変化はないため、ノーコンティニュークリアはただの自己満足要素である。 プレイヤーごとにハイスコアや最高連鎖・同時消し数の記録がされるのはいいのだが、VS COMやステージクリアの進行状況はベスト記録ではなく直近の状況が記録される。 折角ゲームオーバーにならずラスボスを倒したとしても、次プレイ時にセーブをすると記録が上書きされてしまい最初から。ゲストや別のプレイヤーファイルでプレイすれば完全に防げるが、そうなると最高連鎖・同時消し数が記録されないというジレンマ。 スコア表示が6桁固定。 他機種では5桁固定または5桁と6桁の任意切り替え。エンドレスではカウンターストップの時間を競う遊び方もあり、他機種では到達時間が記録されるものもある。 本作では6桁固定で5桁への切り替えもできないため、そもそもカンスト自体が難しい。 ゲームフィールド周り、特にパネルがぼやけて見える。 これはドットが横長のSFCと同じ画面比率を再現するために正方画素で描いたパネルの絵を横に引き伸ばしたことによるもので、れっきとした仕様である。描き直しをせずGCへそのまま移植したため引き伸ばしの粗がやや目立つ。 他機種より改善されなかった点・劣化した点など ゲームモードごと別にあったエンディングが削減。VS COMのストーリー分岐も廃止。 これらはSFC版で好評だったごほうび要素のひとつである。「カウンターストップで終わったなら…」「ほかのゲームモードをクリアしたら…」「主人公をゲームオーバーにさせなかったら…」と、プレイヤーのモチベーション維持に繋がっていた。それが特に理由もなくばっさり削減されてしまった。 SFCでは重複を除くとエンドレス3万点以上、エンドレス99999点カンスト、ステージクリア、パズル、VSでそれぞれ異なるBGMのエンディングが見られた。エンディングで流れるスタッフロールも表示の演出に変化があったり、スタッフ名の表記が漢字混じり、もしくはかな表記だけだったりと、趣向が変えられている。 一方GCではエンディングが1つだけしかない。つまりどのゲームモードをどうクリアしようが見られるエンディングは同じ。特定条件でBGMがほかのもう一方に変わるのみ。 一応パズルモードではパズル問題作成スタッフの紹介エンディングがある。BGMは通常エンディングの使い回しだが。 GB版でさえBGMは使いまわしながらゲームモードごと別演出のスタッフロールが用意されていたので、容量と表現に制約のあった先行機種よりもバリエーションは少ないことになる。 相変わらず改善されていないキャラクターの選択制限。 1人用のエンドレスとスコアアタックではゲーム開始前に選択したキャラクターによってそれぞれ異なる固有の背景+BGMでゲームがプレイできる。SFCでは6人の妖精からしか選べなかったので、ほかの妖精や敵キャラクターでもプレイしたいという要望が多かった。 データ容量という制約はなくなったはずなのに、GC版でもこの制限はなぜか続投。ランダムで変わるメニュー画面の壁紙ではカタツムリ(?)、ペンギン、ラッコなど、選択できない残りの妖精のお供らしいキャラクターの姿を見ることができるものの、彼らの出番はこの壁紙以外にはない。 魔王サナトスの1人用画面はステージクリアのスペシャルステージ用として存在するのだが、SFCと同様にエンドレスとスコアアタックではやはり選べない。 ただし、ポケモンパズルリーグではスタジアムの背景1種で固定、BGMはランダムで選択もできないため、一応これでも修正された方。 2人用や多人数プレイでも選択できないキャラクターがいる。ラスボスの魔女おばば3人組は隠しコマンド等でも開放されないため、プレイヤーが使うことはできない。他作品ではコマンド入力で全員選択できるようになるのだが。 VS.COMのクジラのジルバ戦で見られた一枚絵の背景も使えない。 ポケモンパズルリーグではラスボスのミュウツー クローンポケモン戦で一枚絵の背景が使われており、こちらは隠しコマンドで使用することができた。 まともなフリー対戦ができない。 オプションのCPUスイッチをONにすると1P・2P両方ともコンピュータの操作となる。 同様のオプション機能が用意されているヨッシーのパネポンSFC版やポケモンパズルリーグでは2PのみCPU操作にできるので、2人用ゲームでコンピュータ相手にフリー対戦をすることができた。本作ではどういうわけか、ただコンピュータ同士の対戦を見るだけの機能にされている。なぜ変えた? 一応4人対戦モードでフリー対戦はできる。ただし後述の変則ルールになるうえ、小さな画面でプレイしなければならない。 その他 4人対戦モードのおじゃまパネル変則ルール おじゃまパネル対戦では「同時消しをした場合はそのパネルの色、連鎖をした場合は最後に消したパネルの色と同じゲームフィールドのプレイヤーへ おじゃまパネルが降る」変則ルールが設けられている。プレイヤー1の場合、水色▲のパネルを消してしまうと、自分で作った おじゃまパネルが自分のフィールドに降ってくる。 このルールはオプション等で変更することはできず、消すパネルの色を気にしながらプレイしなければならないため、自爆やミスの原因になり大不評。パーティプレイ向けの逆転要素なのだろうが、ガチ勢にとっては蛇足でしかない。 後の『パネルでポンDS』では他プレイヤーすべてにおじゃまパネルが降るよう変更された。 総評(パネポン) 海外版における海外チームの原作への理解の欠如ゆえの粗をローカライズで修正しきれなかったこと。この1点が本作の大きな問題点である。 時代に見合った進歩は見られるものの、原作となるSFC版や日本未発売の他機種で好評だった要素は改悪、改善すべき点はそのまま放置、バグや不可解な仕様設定による欠点も増えるなど、せっかくの新要素や改善点を打ち消してしまっている。このためSFC版の完全な代替作としては全く機能していないと言っていい。 ただでさえ国内での正式な続編展開が望めずに来ていた作品だっただけに、せめて流用開発に頼らず国内の開発スタッフに任せていれば…と思わざるを得ない作品になってしまった。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4123.html
Another Century s Episode2 【あなざー せんちゅりーず えぴそーど つー】 ジャンル エースロボットアクション 対応機種 プレイステーション2 発売元 バンプレスト 開発元 フロム・ソフトウェア 発売日 2006年3月30日 定価 7,329円(税込) レーティング CERO 全年齢対象 廉価版 Special Vocal Version2007年11月29日/3,990円(税込) 判定 良作 Another Century s Episodeシリーズリンク 概要 評価点 ストーリー システム 機体 難点 シナリオ関連 機体性能関連 システム 総評 余談 概要 『スーパーロボット大戦シリーズ』のバンプレストと『アーマード・コアシリーズ』のフロム・ソフトウェアがタッグを組んだロボットアクションゲーム「Another Century s Episode」シリーズ(通称A.C.E.シリーズ)の第2作目。 2機の僚機をともなった戦闘、キャラクター演出の強化、収録ミッション数の増加、新作ストーリー、そして80機以上のロボットが使用可能で敵味方含め登場機体は200種以上となり大幅な進歩が見られる。 当時まだ完結していなかった富野由悠季監督作『リーンの翼』の参戦も注目を浴びた。 + 参戦作品一覧 ☆ リーンの翼 ★ 超時空要塞マクロス ★ 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか ☆ 機動武闘伝Gガンダム ★ 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY ★ 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz ★ 機動戦艦ナデシコ ☆ 劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness 蒼き流星SPTレイズナー ブレンパワード 聖戦士ダンバイン 重戦機エルガイム 機甲戦記ドラグナー 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ★ A.C.E.オリジナル ☆…EX参戦 ★…新規参戦 評価点 ストーリー 原作ダイジェストにクロスオーバーを加えたストーリー性あふれるシナリオ。 実験機であるA.C.E.オリジナル機体「ガンアーク」が配備されたトリントン基地からガンダム試作2号機が強奪されたことから物語が始まる。星の屑作戦失敗、ギガノスと木星蜥蜴の侵攻など順を追って話が進む。 また、「0083編」「ドラグナー編」などと明確ではないがプレイヤーが分かる区切りが出来ており、『スーパーロボット大戦シリーズ』では省かれたエピソードも収録されている。 クロスオーバーシナリオとしてはシーマ艦隊によるギガノスへの助力、ドレイク軍とリクレイマーの共闘など。 星の屑作戦でガトーを倒した後、「アナベル・ガトーを撃墜してくれて感謝する」とミスマル・コウイチロウが上司になったり(大塚明夫氏)、「ドモン・カッシュのようにモビルファイターに乗りたい」と鼻息を荒くするダイゴウジ・ガイ(関智一氏)、ノインと意見の食い違うスバル・リョーコ(横山智佐氏)といった声優ネタも多く含まれる。 中盤からはオリジナル機体が中心のシナリオが多くなる。 システム 前作では僚機は画面に表示されずどこかで敵を撃墜している設定だったが、本作から同画面中で戦闘をするCPU操作機体になった。 反面、CPU操作のbot機体となったため誤射を受けたり敵の攻撃による被害が甚大になると撤退してしまうなどの問題も発生するようになっている。 僚機を伴い戦果を上げる事でゲージが溜まり、強力なコンビネーションアタックを発動できる。 ドラグナー3機やD-1 ファルゲン・マッフ、エステバリス(三人娘)といった原作基準の組み合わせで特殊コンビネーション技も発動できる。 一部の機体は強化により別機体へとバージョンアップが出来る。 キャンペーンモードでは一度バージョンアップすると戻せないが、その他のモードでは前の機体も使用可能。 演出面が強化された。 フルボイスであり、ブリーフィングや戦闘中のキャラクター同士のやりとりなどアニメさながらの演出が見られる。 操作性が進歩。操作法の一新により射撃と格闘のボタンが別になり、使用できる武装の数が大幅に増した。 カメラやロックオン、飛行形態での操作など前作から存在した部分も強化されより細かく設定可能になった。その為自分にあった操作方法を模索しながらプレイできる。 各武装の弾数が大幅に増えている。 前作ではマシンガン等の連射性能に重きを置いた兵装でも50発あれば多い方だったのが、本作では3桁の大台にまで届いているのが基本となっている。 その分リロードが非常に長くなったが、弾数の管理の必要性によるシビアさにつながったといえなくはない。 前作で存在した母艦の強化は廃止された。 機体 主人公やヒロインの乗る機体が中心であるが、エルガイムMk-IIの基となったアモンデュール・スタック、ヌーベル・ディザート(*1)に乗るホエール艦長版レッシィといった登場回数の少ない機体・キャラも登場している。 『スーパーロボット大戦シリーズ』同様、ダイゴウジ・ガイは、機体の技名は全て「ゲキガン○○」で統一されており、アキトらより先にアルビオン隊に加わるなど優遇されている。 さらに「ディストーションパンチ」は「ガイ・スーパーナッパー」になっており、セリフを全て言ってから発動するため、他のエステバリスより発動時間が大幅に遅いといった細かい違いも付け加えられている。 難点 シナリオ関連 シナリオや演出のノリが『スパロボ』寄りになり、どちらかと言うと『アーマード・コア』系の雰囲気に近かった前作と比較すると非常に違和感の有る物になっている。 原作再現を重視しているが、デラーズ・フリートのコロニー落としを止められず敵のオリジナル機体がコロニーを破壊する(*2)、ギガノスのマスドライバー発射を止められずそれをウィングゼロがあっさり処理する、ケーン・ワカバの母親の救出をプリベンターが行ったなど、良い部分を特定の作品機体に取られてしまうケースが多い。 デラーズ紛争が終結してもちゃっかり生き残り別勢力乗り換えたシーマ艦隊(*3)、ナナフシの砲撃をあっさり回避するスカル小隊(*4)など首をかしげるクロスオーバー部分もある。 スカル小隊なのに柿崎が出ていない 確かにやられキャラであった彼だが既にスーパーロボット大戦αやα外伝 第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-等に出ておりメイン級の扱いを受けている彼が存在すらいなかった事になるのは不満であるファンもいるだろう。 恐らくは三人一組のシステム上いない方が納まりが良く、ストーリー上はいなくとも話が進むことが大きな理由かと思われる。ちなみに柿崎のみが問題視されているが、実際はアルビオン隊の原典におけるパイロット(*5)等、他作品にも似た扱いのキャラは存在している。 ただし、ユニットとしては事実上いるだけ参戦なアーマードバルキリーもプレイアブル機体であること、原典では早々に退場したがプレイアブル機体のパイロットに選ばれているキャラがいること、エステバリスは隠し機体も含めると6+α(*6)の種類があること等、それだけではない節も見られる。 ダンバイン系エルガイム系は動乱の最中であったり、地球圏に助けを求めに来たにもかかわらず暫く放置されたりと、各作品の内容を順番にやるため一作品の影が薄い。 フルボイスの弊害として、クロスオーバー要素のキャラクターのセリフに、各作品の固有名詞や専門用語のアクセントが間違っている部分がある。 この点は『3』にも引き継がれてしまった。 ゲームとしてのラスボスと呼べる存在がいない。シナリオ上での最後の敵はイベントで倒してしまうため、その敵と接敵するために破壊する最後の部屋の 壁がラスボス と言われることも。 機体性能関連 空中戦が基本なのだが、そのために一部機体は原作無視となっている。 エステバリス(陸戦フレームと砲戦フレーム)やガンダム試作1号機等が該当。それらは飛行能力を持たないのだが平気で飛行する。 もっともその点まで再現すると飛行能力を持たない機体が著しく扱いづらくなるために仕方のない面もある。実際に続編の『3』ではその点での差別化を図った結果、移動が煩わしい機体が存在する。 ガンダム試作3号機は星の屑作戦終了後、シナリオ上修理しているいう扱いとなりステイメン含めストーリーモードの戦線を長期離脱する。幸いフリーミッション時は制限無く使える。 余談だが、その間も試作1号機は問題なく使用できる。コウ・ウラキによる掛け合いを聞くこと自体は可能だが、後述の問題に加えそもそもの性能の低さも相まって、試作3号機が真価を発揮する宇宙でのゲーム進行の難度は相対的に高くなる。 モビルスーツやヘビーメタルの射撃攻撃は威力が高いが弾数が少なくリロード時間が長いため使い難い。反面、威力は低いがリロード時間が短く弾数の多いマシンガン系を使うエステバリスとメタルアーマー、接近攻撃の射程が長いオーラバトラーが使い易くなっている。 この点への対策のためか続編の『3』では「リロード速度強化」の項目が追加された。 一部機体には飛行形態が存在するが、ロボットアクション系のゲームデザインの関係上障害物の多い本作のフィールドでは利点が上下方向に直進できることと移動速度が上がるくらいで、小回りが利かず、攻撃も一部を除いて真正面にしかできないなど操作性が悪い。 可変機体であれば一度人型形態へ変形した後クイックターンを行い再度変形すればある程度対応できるものの、リ・ガズィのBWS形態は再度の変形ができないために特に煩わしい。一応兵装は比較的強力なものが揃っているが、敵を探すことのストレスを加味すると開始直後に外した方が動き易い。 例外としてVFシリーズのファイターは射角が広い武装がある上に飛行形態のままでクイックターンが可能であり、本体自体のサイズの小ささによる障害物の避けやすさも相まって、他の飛行形態とは一線を画す操作性の高さとなっている。 機体性能の差が著しくなった。 今作では、ダルジャンなどの弱機体で難易度エースに挑むのは非常に厳しくなってしまった。 前作でも、最強と言われるオージやザカール等と、下位のゲシュペンストMK-II等との差はかなりのものだったが、それでも下位の機体で難易度エースのミッションをすべてクリアする事が出来る機体性能バランスおよびゲームデザインになっていた。 システム トゥーンレンダリングで描かれた 3DCG のパイロットの顔が表示されるのだが、技術的な制限もあり、評価できるか微妙な出来である。 熟練度などが上がりやすい「お気に入り作品」を設定できるが、作品によっては登場がずいぶん後回しになっていたり、あまり有効に活用できていない。 そもそもこのシステムはバグによって設定が正しく反映されず、実質的に機能していない。 具体的には選んだ作品とは別の作品がお気に入りに設定されてしまうというもの。その結果、リーンの翼だけはどれを選んでもお気に入りに登録できない。 一度出撃してダメージを受けると次のミッションは待機させるかエースポイントを払って応急修理を提案されるなど、好きな機体を連続して使う事に向かない。 他の用途は新機体の編入と機体の強化であり、それらが終わってしまえばポイントの使いどころがなくなるため、使いどころを残しているという見方はできる。もっとも後述の理由によりその心配はないどころかそこに行きつくまでにはポイントを極力使いたくないのだが。 機体チューンなどに必要なエースポイントが異常に多く、全機体をフル改造しようと思ったらかなりの時間、作業を強いられる。稼ぐことの面倒くささ(*7)がモチベーションを奪っていく。 1ステージで獲得できるエースポイントは多くても2万前後。修理と1機体の全体的な1段階強化で全て消えてしまう。 ミッションのシークレット条件クリアでポイントボーナスが追加されるが、知らなければクリア不可能なシークレット条件がある。 要塞からの攻撃に対しては警告が出るが敵ユニット(特にボスの必殺攻撃)に対して警告メッセージが出ないため、回避無視の殴り合いになりがち。 『3』では警告メッセージが出るようになった。 「早くミッションを達成する」のも高評価を得るための目的であるが、早く達成し過ぎると戦闘中の通信演出が強制的にカットされる。 もっともカットしなかったらしなかったでテンポやシナリオの整合性的におかしくもなるが…。 レーダー範囲が非常に広くなり、またポーズをかけた際にステージ全体のマップが表示されるようになった。しかし宇宙では、オブジェクトが少ない事や地平面が無い事も有り自機がどちらを向いているのか非常に判り辛く、実質的に地上ステージのみの機能となっている。 機体改造がいわゆるスパロボ方式の、上がっていくのみの方式になり、また戻す事ができなくなった。同時に未改造状態では基本的に初期面の一部にしか対応できない低い性能に調整されている。 前作では速度を上げると耐久が微妙に下がる、といった改造で、ある程度プレイスタイルの反映など自分好みの調整ができたのだが、今作ではそれは不可能となり、また未改造初期状態でも全面クリア出来る様な機体性能調整が施されていた。 前作ではミサイル等の誘導兵器を除き、ロックしても敵の現在位置に向けて射撃していたが、今作では予測射撃を行うようになった。命中させるのが簡単な反面、敵の攻撃を回避しきるのは困難、というかまず無理。 近接攻撃の誘導性能が異常にUP。前作の地上ステージで一部の機体の近接攻撃が当て難かったための調整と思われるが、機体によってはあまりに当て易過ぎる。 操作に上下方向への回避が追加され、地上ステージでスムーズに動けるようになった反面、「(主としてドラグナー系機体の)地上ステージにおける上下移動が速い」という特徴が意義の薄いものになってしまった。 機体のよろけ(格闘ゲームのピヨりのようなもの)は、一部の攻撃でしか発生しないようになり、また回復不可能になった。5秒強も無防備になるため、自分が仕掛けて当てた場合はいいのだが、敵から喰らった時は非常に鬱陶しい。--また、威力は弱いが敵をよろけさせ易い、といった個性的な攻撃はなくなってしまった。 新システムの「切り返し」は、相手の近接攻撃を弾いてよろけ状態にする、というものなのだが、プレイヤーからの評判はかなり悪かった。ネット上ではそのエフェクトから 「パリーン」 という通称で呼ばれていた。 ボタン入力タイミングは非常にシビアだが、 どの方向からの攻撃でも弾ける、仰け反り中でもよろけ中でも発動できる というCPUに有利な仕様で、CPU機体がバリバリ使ってくる。相手や難易度にもよるが、高難易度だと名無しパイロットの乗る機体でも結構な頻度で行ってくる。上述の通り、よろけは5秒ほど無防備になるため、このシステムのせいで一撃で死ぬ程弱いザコはともかくボス(ザロムDは特に多用してくる)やプレイヤー相手では実質的に近接攻撃が死ぬ。 ごく一部には、切り返し不可能な近接攻撃を持った機体もいるが、それを持たない近接戦用機体は非常に厳しい。上の方で弱機体とされているダルジャンはまさにこのシステムの被害者。 『3』ではこのシステムは削除された。 総評 前作からのシステムを着実に改良したことは評価に値する反面、改良点と同じ位新たな問題点も生み出してしまった作品。 また、『スーパーロボット大戦』的要素は前作の『アーマード・コア』的な硬派な雰囲気を好む層との違いもあり賛否両論であった。 とはいえこの転換は結果的に好評だったためか、続編もこのスタンスで続いて行く事となる。 余談 残念なことに売上本数は前作より落ちてしまっている。(1は約25万4530本、2は約18万1053本)。 予約特典は登場作品のスタッフのインタビュー等を収録したDVD。 翌年には『3』と同じく、戦闘音楽がボーカル付き主題歌になった廉価版『スペシャル ヴォーカル バージョン』が発売された。セーブデータもそのまま使える。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5331.html
保留記事 このページでは、マイナーなゲーム作品を取り扱っています。詳しい情報の加筆は大歓迎です。 このページでは、内容が極めて薄く要強化相当ではあるが、マイナーであるため補強を望みにくい小規模の記事を保管している。 加筆によって情報が充実し次第、独立して正式なページとなる。 このページの掲載情報は、成立した「ゲーム記事」とみなされる(下書きではない)。 基本情報表に表示された判定は有効。よって判定変更の際は、所定の手続きを必要とする。 他の正式なゲーム記事と同等に扱い、各ゲーム一覧・新着記事にリンクを掲載する。 加筆・修正は自由。 このページを利用する条件は、以下の通り。 判定を確定させる事。 最低限、ゲームの特徴と総評の分かる文章である事。 判定に対応する各種意見箱や「記事作成相談スレ」で、事前に確認を取る事(*1)。 上の条件を満たし、情報価値とやむを得ない事情が認められた場合のみ、掲載可能となる。 記事の掲載後は、必ず「新着記事一覧・年代順一覧・判定別一覧」に、通常と同じ形でリンクを作成しなければならない。 掲載記事を個別ページに独立させる際は、「運営議論スレ」にて管理人の承認を得る事。 Death Race /概要 /特徴・ゲームシステム /評価点 /不評点・難点 /総評 /余談 /参考リンク 決死の探検サバイバル ゆけゆけ! 山口君 /概要 /主なルール /評価点 /賛否両論点 /問題点 /総評 [部分編集] Death Race 【です れーす】 ジャンル ドットイート 対応機種 アーケード 発売元 Exidy 稼動開始日 1976年 判定 クソゲー ポイント 無差別に人(グレムリン)を轢き殺す恐らくゲーム史上初のグロゲー全米(と日本)で話題になった問題作 WARNING!!!!!!! グロ要素のあるゲームです。 概要 映画『デスレース2000年』をモチーフにしたゲーム。販売元メーカーは『Chiller』や『Circus』で有名なExidy。 題材となった『デスレース2000年』は俳優「シルヴェスター・スタローン」下積み時代の出演作として有名。内容は割愛する。 但し、「タイトルとコンセプトからモチーフにしているであろう」と想定できるだけであり、ライセンスを取った痕跡は無い。 特徴・ゲームシステム 入力デバイスはハンドルコントローラーとペダル。 ハンドルで左右に旋回して、ペダルで主人公となる車を前進。 画面の上に表示される数字は左が1Pの得点、真ん中が制限時間、右が2Pの得点。 制限時間以内に多くの「通行人」を轢き殺す事がゲームの目的。 轢いた際にはビープ音(*2)が鳴り響き、ボーナスとして制限時間が少しだけ延長される。 筐体のインストに得点ごとのランクが書かれているが、これはあくまで目安である。 通行人を轢いた跡には墓ができ、車の通行を阻害する。 尚、墓は低速で抜けることが可能。 画面両脇には車両が進入できないエリアがあり、通行人がそこに入ると轢き殺せなくなる。 評価点 1976年というゲーム黎明期の作品でありながら、2P同時プレイを実現したこと。 計画的に行動する等、「考える」必要がある。 通行人を轢けば轢くほど、後に残る墓で行動を制限される。その為、逃げ惑う通行人をある程度誘導しながら、作為的・計画的に轢き殺す必要がある。 不評点・難点 ゲーム史最初期という早さで登場した、悪趣味なゲームデザイン。 グラフィックはモノクロ、白い1P車と灰色の2P車に彷徨う白い棒人間…と見た目の印象はあっさりとしたもので、粗末である。但し、ビデオゲームの黎明期の為、これは仕方が無い。 逃げ惑う通行人は高速で接近してくる車からは逃げ、停止中の車には近寄る傾向にある。 そのため、稀なケースだが停車していると次々と通行人が停車中の車に突撃して死んで行き、身動きが取れなくなる事も。 通行人を轢いた跡には墓が1ヶ所できるが、稀に複数ヶ所同時にできる場合がある。 これは通行人の復帰場所がランダムな場所に復帰する為に、「通行人を轢いた車からまた通行人が復帰して墓が複数個できる」といった現象が稀に起こるからである。 通行人の動きがやや予測し辛い。 通行人が壁に触れると反射するような動きをするが、それに加えランダムに曲がったような動きをするのでやや予測し辛い。 総評 グロテスク表現に比較的大らかなイメージのあるアメリカでも、本作は議論の的になった。全米安全協会(NSC)からは「病的なゲーム」と言われる事に……。 そして飛び火する形で日本でも悪い意味で話題になってしまった。 余談 本作は多くの州で販売禁止となってしまった。結局市場に出回った台数は4桁に到達していないとされており、伝説的なレアアーケードゲームとなっている。 ちなみに日本国内でも極少数ではあるが出回っていた記録が残っており、高井商会という企業が現在でも稼働する純正筐体を保有している。 日本でも抗議の声が上がり「交通殺人ゲーム」として全国紙で報道されるまでになり、電気用品取締法違反に因る摘発という「別件逮捕」の形で稼働を終えた。 この騒動が「ビデオゲームが青少年に悪影響を及ぼす」論の始まりといわれる。 轢き殺す対象は当初は特に何とも言っておらず、本稿では「通行人」と表記している。 しかし、ゲーム内容的に問題となった為か、後付けで「グレムリン」と言い出したという話もあるようだ。 参考リンク + プレイ動画 [部分編集] 決死の探検サバイバル ゆけゆけ! 山口君 【けっしのたんさくさばいばる ゆけゆけ やまぐちくん】 ジャンル アクション 対応機種 アーケード 発売元 タイトー 開発元 金子製作所 稼動開始日 1985年 判定 なし ポイント あの番組を(無許可で)ゲーム化?ゲーム自体は割と普通 概要 1985年にタイトー発売、金子製作所(後のカネコ)開発にてリリースされた縦スクロールアクション。 当時放送されていたTV番組「水曜スペシャル 川口浩探検シリーズ」(wikipediaの項目)を大きく意識したような内容が特徴。紛らわしいが、川口浩探検シリーズとは一切関係ないオリジナルタイトルである。 ちなみにリリース前のゲームタイトルは「~ゆけゆけ! 川口君」(元カプコン・アリカ社長の西谷亮氏のTwitterでチラシの画像が公開されている)で、ロケテストやショー出展まで行われていたが、上記の通り無認可作品なので肖像権等の問題からタイトルを変更せざるをえなくなったという逸話がある。ちなみに海外版タイトルは『Jungle Survival Go! Go! Mr.Yamaguchi』とほぼそのまんま。 1~2人交互プレイ可能、全8ステージ構成、ループ制。 主なルール 山口君を操作し、やらせ臭い原住民や野生動物などの攻撃や、不自然なまでに大量に配置された障害物を躱しながらゴール地点を目指すのが目的。 ひたすらに前方に進めばゴールにたどり着く。なお、このゲームにはボスに該当する敵は一切存在せず、敵を無視してゴールする事も一応可能。 コントローラーはレバー+2ボタン。ボタンはマイク攻撃(*3)とジャンプに使用する。 マイク攻撃は上下左右斜め八方向に投げられ、原住民などの敵を倒せる。又、敵の攻撃も一部は相殺可能。(*4)(*5)。ジャンプは障害物や落とし穴などを避けるのに使う。共に使用制限は一切ない。 ときおり登場するタバコやチョコレートやウイスキーを取るとスコアが入手できる。また、稀に飛行機が放置されており、それに乗り込むと飛行が可能(但し即効で墜落するのでほとんど役立たず)。 画面右下のステージボーナスは時間経過で減少する(初期値は1万点)。ステージクリアするとその時点でのボーナススコアが加算される。 残機制の途中復活で、すべてミスするとゲームオーバー。ミス条件は「山口君が敵や敵弾に触れる」「罠に触れる」「落とし穴に落ちる」のいずれか。 ステージ内容は砂漠地帯、森林地帯、洞窟地帯、と三種類のサバイバルなステージ構造なのだが、ゴール地点は何故かレストランで、一部のゴール地点では監督らしき人が山口君を迎えてくれるという演出がある。すなわち、このゲームはサバイバルを組み立てた番組撮影が舞台という設定らしい。 ちなみに元ネタの「川口浩探検隊」もいわゆる「ドキュメンタリー風のヤラセ演出をしたバラエティ番組」で有名であり、コミックシンガーの嘉門達夫が「ゆけ!ゆけ!川口浩」というパロディソングで当番組のヤラセ演出を思いっきり揶揄している。本作もタイトルやゲーム内容からして当曲の影響を受けている事は想像にかたくない。 評価点 ゲーム自体はクセの少ないアクションで安定した作りであるため、意外と普通に遊べる。前半ステージ位なら初見でもクリア可能。 賛否両論点 山口君が何かのアクションを行う度にシュールなボイスが聞ける。ジャンプすると「よいしょ」(*6)、敵に触れると「死んだ死んだ死んだ」、穴に落ちると「助けて助けて助けて」など。ゲーム中の妙にゆるい雰囲気も相まって、ボイスの脱力感が半端ない。 問題点 当時のACアクションゲームにありがちな難易度曲線であり、後半ステージになると鬼のような難易度に豹変する。 総評 当時のタイトー製のゲームの中でもマイナーかつ怪しすぎる外見のゲームで、知る人ぞ知るゲームである。 ゲーム性だけを見るならば至って普通のアクションゲームであるため、パロディがなければ凡百の他のゲームとともに歴史の彼方に忘れ去られていただろう。